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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ムンク「吸血鬼」

「吸血鬼」というタイトルそのままに見るならば、この作品は男の首筋に牙をたてる女吸血鬼を描いたものということになります。でも、この絵にはやさしさがあふれていて女性が男性を包み込んでいるように思えるのです。もともとの題は、「愛と痛み」だから。Vampire(1893-94)Edvard Munch「すなおになろう」「大人になるのはやめよう」だからぼくは感傷にみをまかせ情けない自分と向き合っていこうと思います。それぞれの痛みを抱...
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ムンク「サン・クルーの夜」

1890年、フランス留学時代にエドヴァルド・ムンクが描いた「サン・クルーの夜」。深い青が、胸にせまる一枚です。Night in St. Cloud(1890)Edvard Munch窓の左下にかすかに見えるシルエットは、ハットをかぶった男性でしょうか。一人しずかに、夜の街並を見ながら物思いにふけっているのでしょう。遠い故郷のことを思っているのか、それともここにはいない誰かのことを思っているのか。ムンクは5歳のときに母親をなくしています...
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マドンナ(大原美術館特集 5)

マドンナと呼ぶには、あまりにも退廃的でどこか愁いの漂う作品。大原美術館特集第5回は、エドヴァルド・ムンクの「マドンナ」です。Madonna(1895-1902)Edvard Munch左下に胎児、周りには精子。中央には苦悶とも恍惚とも取れる表情の、影のある若い女性。「マドンナ」のモデルとなったのは、ムンクが当時思いを寄せていたダグニー・ユールといわれています。ダグニーはファム・ファタールと呼ぶにふさわしい、恋多き女。そしてム...
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