
ムンク「サン・クルーの夜」
1890年、フランス留学時代にエドヴァルド・ムンクが描いた「サン・クルーの夜」。深い青が、胸にせまる一枚です。Night in St. Cloud(1890)Edvard Munch窓の左下にかすかに見えるシルエットは、ハットをかぶった男性でしょうか。一人しずかに、夜の街並を見ながら物思いにふけっているのでしょう。遠い故郷のことを思っているのか、それともここにはいない誰かのことを思っているのか。ムンクは5歳のときに母親をなくしています...

マドンナ(大原美術館特集 5)
マドンナと呼ぶには、あまりにも退廃的でどこか愁いの漂う作品。大原美術館特集第5回は、エドヴァルド・ムンクの「マドンナ」です。Madonna(1895-1902)Edvard Munch左下に胎児、周りには精子。中央には苦悶とも恍惚とも取れる表情の、影のある若い女性。「マドンナ」のモデルとなったのは、ムンクが当時思いを寄せていたダグニー・ユールといわれています。ダグニーはファム・ファタールと呼ぶにふさわしい、恋多き女。そしてム...
該当の記事は見つかりませんでした。