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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

竹内栖鳳「絵になる最初」(竹内栖鳳展より)

山種美術館の「没後70年 竹内栖鳳 ――京都画壇の画家たち」、とうとう終わってしまいましたね。前期と後期の両方見にいきましたが、次の回顧展はいつだろうと考えるともう1回くらい行っておきたかったなぁと。でもでも、今まで知らなかった栖鳳の一面も見られて非常に得るものの大きい展覧会だったのです。たとえばこれ、「絵になる最初」という作品。栖鳳の人物画を見るのははじめてでした。 Posing for the First Time(1913)...
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竹内栖鳳「象図」(竹内栖鳳展より)

金地の屏風に象の巨体。どことなく哀しげな眼に感じられるのは、野生ではなく飼われて芸をする身だからでしょうか。竹内栖鳳「象図」。山種美術館の回顧展より。        Elephants(1904) Takeuchi Seiho金地に水墨の動物作品といえば栖鳳の場合は獅子や虎が思い浮かびますが、こんな作品も描いていたんですね。これも1900年の渡欧経験の賜物なのでしょう。日本画の系譜とは一線を画す動物描写。と思いきや、左隻の象の...
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竹内栖鳳「春雪」(竹内栖鳳展より)

小舟の舳先で羽を休める、一羽の鴉。漂うように舞い落ちる春の雪に対して、鴉の黒い体躯は寂しさや哀しさなど突き放した、孤高の強さを感じさせます。もうじき80歳になろうかという画家がさらなる高みを目指して描いた一枚。竹内栖鳳「春雪」という作品です。 Spring Snow(1942) Takeuchi Seihoこの作品は京都国立近代美術館の所蔵作品で、山種美術館で開催中の竹内栖鳳の回顧展で展示されていました。「没後70年 竹内栖鳳 —京...
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月岡芳年「幽霊之図 うぶめ」(月岡芳年展より)

背をあらわに、身につけているのは赤い腰巻きだけ。なまめかしい女性の後ろ姿……と思いきや、よく見ると足がない。右側には、小さな足がのぞいている。子どもを抱えた幽霊なんですね。月岡芳年「幽霊之図 うぶめ」。怖いけど、目を離せなくなる作品です。 Ubume(1878-84) Tsukioka Yoshitoshi白い背中を強調するためか、濡れたようにウェーブした黒髪は左肩の前に落ちています。そして腰巻きの赤は、血の色なんですね。「うぶ...
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