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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

堀辰雄の「美しい村」を訪ねて

軽井沢旅行記その3です。2日目(月曜)は10時ごろまで宿でのんびりして、まずは小諸市内の高浜虚子記念館へ。愛媛県松山に生まれ、正岡子規に兄事し俳句を学んだ虚子は、その後東京、鎌倉と移住し、第二次大戦中に戦火を逃れて小諸を訪れます。晩年の約4年間にわたり、小諸の風月を織り込んだ俳句の世界に浸ってきました。高浜虚子記念館入り口。虹立ちて忽ち君の在る如し虹消えて忽ち君の無き如し(高浜虚子)高浜虚子記念館を一...
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立原道造「二匹の魚」

日曜から一泊二日で軽井沢に行ってまいりました。代休をとって、月曜はお休みにさせていただいて。あっちこっちまわってきたので後でまとめて書きたいと思いますが、今回はアートではなく文学を巡る旅になりました。一番の目的は昭和初期の詩人、立原道造です。軽井沢から少し離れたところにタリアセンという塩沢湖を中心とした観光地があり、その一角の軽井沢高原文庫で立原道造展が開かれています。日本橋橘町に生まれ、堀辰雄や...
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モネ「夏」

高原で、のんびりと。天気がよければこんな風に過ごしてくる予定。Summer(1874)Claude Monet明日から、ちょいと軽井沢に行ってまいります。立原道造の展覧会をやっていて、それが7月中頃で終わってしまうので。ついでに近代文学の作家ゆかりの地を巡ってこようと思います。……ほんとは土曜から出発の予定だったんですが、疲れがたまっていたせいかどうにも起き上がれず。明日は早起きしなくちゃ。それは 花にへりどられた 高原...
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正井和行「虚貝」

浜辺に打ち寄せられた貝がら。中身はない、心もない。ただただうつろに波の音に耳寄せながら月の光にまかせているのでしょう。正井和行「虚貝(うつせがい)」。あはないかもしれないけれど、祈らずにはいられない。夜は涙をたたえたように、ぼんやりとけぶっています。裸の小鳥と月あかり郵便切手とうろこ雲引出しの中にかたつむり影の上にはふうりんさう太陽とその帆前船黒ん坊とその洋燈昔の絵の中に薔薇の花僕は ひとりで夜が...
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レーピン「月光」

月のうえに火星がうかぶこんな夜は、なんだかさびしくなるものです。明日は月が燃え上がりまたすこしだけ心をみだされそうな気がします。Moonlight(1896)Ilya Repin美しいものになら ほほゑむがよい涙よ いつまでも かわかずにあれ陽は 大きな景色のあちらに沈みゆきあのものがなしい 月が燃え立つたつめたい! 光にかがやかされてさまよひ歩くかよわい生き者たちよ己(おれ)は どこに住むのだらう——答へておくれ夜に ...
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