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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ヘレン・シャルフベック「快復期」

ヘレン・シャルフベック。聞き慣れない名前ですが、近年世界的に注目されているフィンランドの画家だそうです。19世紀末から20世紀初めに活躍した女性画家の展覧会が、東京藝術大学大学美術館で開かれています。The Convalescent(1888)Helene Schjerfbeck3歳のときに事故で下半身に障害を負い、学校に通うことができず家庭教師から教えを受けたシャルフベックは、やがて絵画の才能を見出されて11歳にしてフィンランド芸術教会で...
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モンドリアン「夕暮れの風車」

よくも悪くも、たった1枚の作品によって展覧会の印象が大きく変わってしまうことがままあるものです。これもそんな1枚。ピエト・モンドリアンの「夕暮れの風車」という作品です。Windmill in the Evening(c.1917)Piet Mondriaan闇をのみこんで屹立する風車。黒一色で形態を単純化し、それだけに不穏な存在感がいや増します。灰色の雲は空をまだらに覆い、そのすきまから、頼りなくも満月が顔をのぞかせています。まだ夕暮れ時だ...
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川端龍子「御来迎」

今日は霧雨のなか、西馬込へ。大田区立郷土博物館の川瀬巴水展を横目に(後で寄るので)文士村界隈の細道や坂道をテクテク歩いた先には……川端龍子記念館がででんとそびえておりました。画家自身の設計にしては、びっくりするくらい広々とした美術館。龍子ならではの大作が多く展示されているのです。現在開催されている展覧会は「幻想へのいざない」というもの。洋画家から日本画家へと転向した川端龍子ですが、かつて影響をうけた...
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李禹煥「線より」

正直に言って、この手の作品は普通の美術館に展示されていても素通りしてしまいます。どう見ればいいかわからないし、どこに共感すればいいかもわからないし。それはもう、自分の感性に合わなかったということであきらめるしかないんですが場所が変わることで、その作品から受ける印象が大きく変わることがあります。李禹煥「線より」。シンプル極まりないこの人の作品は、混じりけのない白の空間でこそ映えるのだと感じました。直...
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藤城清治「小さな恋」

鬼怒川温泉への旅行、2日目は那須までドライブして、今年6月にオープンしたばかりの藤城清治美術館へ行ってきました。日本が誇る影絵作家の、光と夢の空間です。Little LoveFujishiro Seijiまずはお気に入りの作品「小さな恋」から。猫の立会人をあいだに挟んで、幼い2人は結婚式のまねごとをしているんでしょうか。スズランやチューリップ、パンジーなどがかわいらしく咲き、チョウチョやテントウムシが祝福するかのように舞い、...
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