足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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東山魁夷「郷愁」

「郷愁」という言葉は、どこか寂しさや哀しさを帯びています。「愁う」は「憂う」ですもんね。遠い故郷を思って涙したり、変わりゆく自然や町並を見て心をいためたり。大切な場所だからこそ、いつかは失われることが分かっているからこそ、なおさらそう思うのでしょう。Nostalgia(1948)Higashiyama Kaii東山魁夷「郷愁」。魁夷が好んだ青を基調とした、日本の原風景です。小川が流れ、寄り添うように土手道が続き、その先には山...
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東山魁夷「白い朝」

朝、窓をあけると、庭一面の雪であった。きじばとが一羽、羽をふくらませて、じっと枝にとまっている。寒さに耐えて、春を待っているのだろうか。何かを祈り、沈思しているように感じられた。白の中のその孤独な姿が、私の心に通った。(東山魁夷)White Morning(1980)Higashiyama Kaii山種美術館の「東山魁夷と日本の四季」を見てきました。没後15年を記念した展覧会で、川合玉堂、結城素明、川崎小虎など魁夷が師事した日本画...
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東山魁夷「秋翳」

夏が終わり、もうじき秋がやってきます。山並みは赤く染まり、青い時代はすぎていく。東山魁夷「秋翳」。紅葉は薄曇りの空をもほんのりと染上げます。青を得意とした画家による、静かに燃える世界です。Autumn Shade(1958)HIgashiyama Kaii今年もまた、宮本輝の「錦繍」を読みました。これまで何度も繰り返し、これからも何度も繰り返し読むのだと思います。「お前は優しい子やから、きっとしあわせになる」。そうであってほしい...
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川端康成「古都」と東山魁夷「冬の花」「北山初雪」

ゴールデンウィークに浜松に行った際、静岡市美術館の「巨匠の眼 川端康成と東山魁夷」を見てまいりました。文豪・川端康成と昭和を代表する日本画家・東山魁夷の交流に焦点をあて、それぞれの所有する美術品を紹介していくというもの。まずは、2人の親交を象徴する一枚を。Winter Flower(1962)Higashiyama Kaii東山魁夷「冬の花」。川端が文化勲章を受賞した翌年(1962年)にお祝いとして魁夷が贈ったもので、このとき川端は睡...
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東山魁夷「山霊」

滝ってすごいなぁと、今日はそんなお話です。まずはこちら、東山魁夷「山霊」。霧深い深山幽谷、山肌は緑に覆われ、そのすきまを貫くように、力強く落下する水の塊。耳を澄ませば遠く轟音が聞こえてきそうな、そんな一枚です。 Mountain Spirit(1987) Higashiyama Kaiiこの作品を見たのは、4年前の今頃でした。ちょうど桜の咲くころに、東京国立近代美術館で東山魁夷展をやっておりまして。あんまり素敵だったので2回見に行っ...
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東山魁夷「緑潤う」

萌ゆる緑は春の色。燃ゆる緑は夏の色。あぁ美しき、京の四季。静かに燃ゆる、京の夏。そんな京都の庭園を描いたのが、東山魁夷の「緑潤う」です。山種美術館「美しき日本の原風景」より。東山魁夷に京都の自然を描くよう薦めたのは、かの文豪、川端康成。「京都は今描いていただかないとなくなります。京都のあるうちに描いておいてください」この言葉を受けて、魁夷は「緑潤う」を含む京洛四季の連作を手掛けます。以下は魁夷の言...
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東山魁夷「道」

ただ一本の道。地平線の向こうに何があるのやら、よく分からないままに歩く歩く。時に寄り道をし、時に道に迷い、時に後ろを振り返り、黙々と歩き続けるのが人生というものです。Road(1950)Higashiyama Kaii東山魁夷「道」。この絵を見ると、明日もがんばろうという気持ちにさせられます。それと同時に、「がんばったな、自分」って気持ちになるんです。僭越ながら国の制度設計に関する仕事にかかわらせていただいてたんですが、...
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東山魁夷「冬華」

昨日行った病院の待合室に、ドイツのシュヴァルツヴァルト(樹氷)のポスターが貼ってありまして。樹木の枝々を霧氷が覆ってできた、まさに自然の芸術。で、そのポスターを見て思い出したのが東山魁夷のこの作品。Winter Flower(1964)Kaii Higashiyama国立近代美術館所蔵、東山魁夷「冬華」。霧氷をまとった、まるで珊瑚のような樹木。毛細血管のように張り巡らされた白い枝々は、天上で燦然と輝く太陽に向かって急速に膨らんで...
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