
酒井抱一「夏秋草図屏風」(東博、秋の特別公開)
ひさびさに、東京国立博物館に行ってきました。秋の特別公開ということで、9月29日まで東博秘蔵の国宝・重文の一部が展示されているのです。そして秋にふさわしい作品といえば……やはりこれしかないでしょう。酒井抱一「夏秋草図屏風」です。Screens of Summer and Autumn Grasses(19th century)Sakai Hoitsu前にも紹介しましたが、あらためて。本作はもともと、尾形光琳「風神雷神図屏風」の裏面に描かれたもの。よって、雷神の...

酒井抱一「月に秋草図屏風」(夏目漱石展より)
下に萩、桔梗、芒、葛、女郎花を隙間なく描いた上に、真丸な月を銀で出して、其横の空いたところへ、野路や空月の中なる女郎花、其一と題してある。宗助は膝を突いて銀の色の黒く焦げた辺から、葛の葉の風に裏を返してゐる色の乾いた様から、大福程な大きな丸い朱の輪廓の中に、抱一と行書で書いた落款をつくづくと見て、父の行きてゐる当時を憶ひ起さずにはゐられなかつた。(夏目漱石「門」より)Autumn Grasses under the Moon...

酒井抱一「秋草鶉図」(琳派から日本画へ より)
山種美術館で琳派ときたら、これは見に行くしかないでしょう。ということで「琳派から日本画へ —和歌のこころ・絵のこころ—」、前期と後期それぞれ見に行ってまいりました。まずは前期のみ展示の作品、酒井抱一の「秋草鶉図」を。 Autumn Plants and Quail(19th Century) Sakai Hoitsu酒井抱一といえば、京都の俵屋宗達・尾形光琳らによる琳派芸術を半世紀の時を経て江戸で花開かせた稀代の絵師。琳派の作風を継承するだけでな...

酒井抱一「十二ヶ月花鳥図貼付屏風」(琳派芸術2より)
琳派お得意の画題、草花図。特に酒井抱一などの江戸琳派は対象への眼差しがとてもやさしく繊細で、見ていてほっこりと楽しい気持ちになります。 Birds and Flowers of Twelve Months(19th Century) Sakai Hoitsuこちらは酒井抱一「十二ヶ月花鳥図貼付屏風」。出光美術館の「琳派芸術2」に出ていた作品です。花鳥図といっても、描かれているのは鳥だけでなく蝶やトンボ、カマキリ、松虫などの姿もありより身近で小さな...

酒井抱一「紅白梅図屏風」(琳派芸術2より)
昨年、出光美術館で開催された「琳派芸術」。第1部は「煌めく金の世界」と題して宗達、光琳らが描いた金屏風などを中心に展開し、続く第2部では「転生する美の世界」というタイトルで抱一、其一など江戸琳派の作品を紹介するという試みでした。酒井抱一の生誕250周年という記念すべき年でもあり、多くのアートファンが絶賛した展覧会だったのですが……第2部が始まって間もなく、大震災の影響で中断を余儀なくされてしまったのです。...

酒井抱一「夏秋草図屏風」
日中は夏の雨、夜になったら秋の風。今日はそんな1日でした。これからちょっとずつ、昼間も涼しくなっていくんでしょうね。 Flowering Plants of Summer and Autumn(1821) Sakai Hoitsuこちらは酒井抱一「夏秋草図屏風」。尾形光琳の「風神雷神図屏風」の裏側に描かれた、江戸琳派の傑作です。左側(雷神の裏)には白百合や女郎花など、突然の雨にうたれた夏草が描かれています。一方右側(風神の裏)には、風に吹かれる秋草と...

酒井抱一「月に秋草図屏風」
月見ればちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど(「古今集」秋上・193、大江千里) Autumn Flowers and Moon Sakai Hoitsu本日の一枚は、酒井抱一「月に秋草図屏風」。屏風を分断するように葛の葉が伸び上がり、薄などの秋草が重なります。そして、冴え冴えと浮かぶ蒼白い月。銀泥が変色したものらしく、群青の花々と呼応してえも言われぬ神秘的な雰囲気をたたえています。まだ秋というには暑すぎるくらいだけど、...

酒井抱一「四季花木図屏風」
今日は出光美術館「琳派芸術(前期)」を見て、そのあと畠山記念館「酒井抱一 琳派の華」に行ってきました。抱一生誕250年を2連発ということで、なんとも贅沢な一日。最後に時間があまったので、もう一回日比谷に戻って三菱一号館美術館の「カンディンスキーと青騎士」(2回目)も。ということで、まずは畠山記念館の逸品をご紹介します。Flowers and Trees of the Four SeasonsSakai Hoitsu酒井抱一「四季花木図屏風」。四季彩々...
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