
ミュシャ「花に囲まれた理想郷の2人」
なんとなく。こんな世界にあこがれて。Young Arcadian Couple among Flowers(c.1920)Alphonse Muchaミュシャ「花に囲まれた理想郷の2人」。森アーツのミュシャ展で、去年見た作品です。薄暗い森のなかでしょうか、花々に囲まれながらも、どこか憂いを帯びた男女。特に女性のまなざしが気になってしまって、ポストカードを購入したのでした。もうじき仙台での展示が終わって、来月からは札幌に巡回ですね。もう1回見に行きたいけ...

ミュシャ「スラヴ叙事詩 第9番〈クジージュキの集会〉」の下半分の下絵(ミュシャ展より)
森アーツセンターギャラリーの「ミュシャ展」では、世界初公開となる作品が2点展示されていました。そのうちのひとつがこちらの作品。個人的にはミュシャ展最大の見どころだと思っています。 Study for ‘The Slav Epic’ cycle No.9(1916) Alphonse Mucha 「スラヴ叙事詩 第9番〈クジージュキの集会〉」の下半分の下絵。たかが下絵と侮るなかれ、高さ約3mのチョーク画には、ナショナリスト・ミュシャの知られざる姿が秘められて...

ミュシャ「百合の聖母」(ミュシャ展より)
元々はエルサレムの教会壁画として構想された作品。そのため247×182cmの大作であり、「スラヴ叙事詩」を構想していた時期だけに宗教と民族的な要素が色濃くあらわれています。アルフォンス・ミュシャ「百合の聖母」。森アーツセンターギャラリーの「ミュシャ展」より。 Madonna of the Lilies(1905) Alphonse Mucha画面の上半分を覆いつくす白百合と、その芳香のなかで静かに佇む聖母。白百合は聖母の純潔をあらわすアイテムで...

ミュシャ「四芸術」(ミュシャ展より)
野に咲く花がもっとも美しいとするならばそも芸術とは何であるかと。その起こりは自然への感謝を表さんとするものであったなら——。風と踊り、花を見つめ、星を歌い、夜に耳を傾ける。ミュシャの「四芸術」という作品には、こんな形で芸術というものの有り様が提示されています。筆をとることも楽器を奏でることもなく自然と相対したときに心の奥から湧き出ずるものこそ芸術の本質であると勝手にそんなことを考えている次第です。 ...

ミュシャ「スラヴ叙事詩展」
日本国内でミュシャの作品を見るなら……大阪の堺市立文化館アルフォンス・ミュシャ館ですね。ミュシャの作品だけで500点近くを所蔵しており、初期から晩年までカバーしてる素敵な美術館。日曜にはじめて行ってきたんですが、このときはチェコ時代、晩年の作品を展示していました。Exhibition of the Slav Epic(1928)Alphonse Muchaパリから祖国チェコに戻り、ミュシャが手がけたのが18年がかりの大作「スラヴ叙事詩」。その完成を...

ミュシャ「アイリス」
葉にふれし小指の先の紅をのむ恋にあやめのあるはあひなしIris(1898)Alphonse Muchaアルフォンス・ミュシャ「アイリス」。「百合」「バラ」「カーネーション」と合わせて4作品で1組となる装飾パネルのひとつです。府中市美術館の「世紀末、美のかたち」では、この「アイリス」と「百合」が展示されています。花に抱かれて匂い立つような女性の姿が官能的な一枚ですね。ちなみにアイリスは、日本語でアヤメのこと。カキツバタやシ...

ミュシャ「四季-春-」
2月もあと少し、すっかり春めいてきましたね。昨日は皇居をお散歩してきたんですが、白梅と紅梅が競うように咲き誇っていました。通りを隔てて丸紅の敷地では川津桜が咲いていて、これからあっちこっちで花の美しさに見とれてしまうんだろうなぁ。The Four Seasons -Spring-(1896)Alfonse Muchaこちらはアルフォンス・ミュシャの「四季-春-」。花飾りを頭に付けて、竪琴を手にする女性。弦をよく見ると、かわいらしい小鳥の姿...
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