
アンソール「仮面の中の自画像」
仮面がいっぱい。自分は確かにここにいると主張したいんだけど、たくさんのおかしな声に飲み込まれて手を伸ばしてもむなしく空を切るばかりでこのまま滑稽な無数の顔に沈んでいきそうな気がします。ジェームズ・アンソール「仮面の中の自画像」。押しつぶされそうな一枚です。Self-Portrait with Masks(1899)James Ensor月に一度くらい、どうしても朝起きれないことがあります。目が覚めたということは認識しているんだけど、い...

アンソール「海浜の着替小屋」(アンソール展より)
誰もいない砂浜。ぽつんと置かれた車輪付きの小屋は、海水浴客が着替えをするための設備です。ジェームズ・アンソール「海浜の着替小屋」。影は長く、もうじき日が沈むのでしょうか。 The Bathing Hut(1876) James Ensorこのとき、アンソールはまだ16歳。ちょうどオステンドの美術学校に入学した年の作品になります。損保ジャパン東郷青児美術館でこの作品を見たとき、自分が抱いていたアンソールのイメージとあまりにかけ離れ...

アンソール「首吊り死体を奪い合う骸骨たち」(アンソール展より)
骸骨と仮面の画家、ジェームズ・アンソール。ベルギー近代美術を代表するこの幻想画家の作品を集めた展覧会が、損保ジャパン東郷青児美術館で開かれています。「ジェームズ・アンソール −写実と幻想の系譜−」。先週末、この展覧会を見に行ってきました。 Skeletons Fighting over a Hanged Man(1891) James Ensorこちらはアンソール「首吊り死体を奪い合う骸骨たち」。中央には首を吊った白衣の男性、長くたれた舌の先には「...
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