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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ワッツ「ミノタウロス」

人間は誰しも心のなかに闇をかかえていて、普段は眠っている怪物が、ひょんなことで目を覚ますんですね。たとえば疑心暗鬼。情報に踊らされて我を失ったとき、目覚めた怪物によって傷つけられるのは自分自身です。衝動に駆られた行動ほど、後悔を伴うものです。Minotaur(1885)George Frederic Wattsフレデリック・ワッツ「ミノタウロス」。おぞましい怪物を描いた作品なのに、どこか哀れみを誘う、悲しい後ろ姿。迷宮に閉じ込め...
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ワッツ「希望」

あまりにも深い悲しみと、愁いを感じさせる作品です。ラファエル前派、ジョージ・フレデリック・ワッツの代表作「希望」。本当に、これを「希望」と呼んでいいものなのか・・・。HopeGeorge Frederic Watts背景には重く沈んだ青。球体の上に身を置く女性は怪我で視力を失ったのか、包帯で目を覆っています。そして彼女が手にする竪琴は、弦のほとんどが切れてしまいわずかに残った一本の弦に祈るように耳を押し付けています。弦の...
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