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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

川端龍子「金閣炎上」

京の遊郭に身を売られた女と、重度のどもり故に周囲から嘲笑される見習い僧侶。かつて寒村で兄妹同然に育った二人は五番町夕霧楼で再会し、悲恋は金閣(鳳閣寺)の炎上をもって終わりを告げる――。水上勉の代表作、「五番町夕霧楼」という小説のあらすじです。女が病魔におかされたことを知って、男はなぜ金閣に火を放ったのか。赤く染まった京都の空を見て、女は何を思ったのか。虐げられ続けた男と、それを見守り続けた女。二人の...
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川端龍子「御来迎」

今日は霧雨のなか、西馬込へ。大田区立郷土博物館の川瀬巴水展を横目に(後で寄るので)文士村界隈の細道や坂道をテクテク歩いた先には……川端龍子記念館がででんとそびえておりました。画家自身の設計にしては、びっくりするくらい広々とした美術館。龍子ならではの大作が多く展示されているのです。現在開催されている展覧会は「幻想へのいざない」というもの。洋画家から日本画家へと転向した川端龍子ですが、かつて影響をうけた...
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川端龍子「百子図」

か、か、かわいい (*´д`*)Children Playing with an Elephant(1949)Kawabata Ryushi川端龍子「百子図」。終戦後、「象を見たい」と東京の子どもたちがインドに手紙を送ったところ、昭和24年にインドから贈られてきたというインド象のインディラを描いた作品。やんちゃそうな象を取り囲む女の子たちが何ともいえず可愛いんですよねぇ。踊りをおどったりスケッチしたり、象の背中に乗ったり。こんな絵も描いていたのかと意外な気...
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川端龍子「草炎」

闇夜にひろがる、金の光。荒川沿いで見上げた10月の打ち上げ花火は、川端龍子の「草炎」のようでした。Flaming Grass(1930)Kawabata Ryushi国立近代美術館所蔵、川端龍子「草炎」(部分)。黒に近い紺地に、色合いの異なる金泥を組み合わせて夏草だけを描いた、実にインパクト大な作品です。夏草の生命力を炎ととらえたのか、夜になってもなお、熱気をはらんだ野草をあらわしたものか。今まさにつるを伸ばし、葉を茂らせ、闇を統...
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