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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」

ご無沙汰しております。少し前の話になりますが、国立新美術館のルノワール展に行ってきました。こちらは目玉の大作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」。ようやく出会えました。ただただ幸福な、ルノワールらしい一枚。モデルは親しい友人たちだそうで、にぎやかに談笑しながら描いたんでしょうか。展覧会のキャッチコピーは「色彩は『幸福』を祝うために」。この作品にぴったりだと思います。壁の色をオルセー美術館の展示...
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ルノワール「猫を抱く女性」

ああ、猫ちゃん。少々ご機嫌斜めに見えなくもありませんが、はてさて。一方の女性は伏し目がちで控えめな印象。「もう、仕方ないにゃー」なんて猫のぼやきが聞こえてきそうです。Woman with a Cat(c.1875)Pierre-Auguste Renoirルノワール「猫を抱く女性」。この作品は、三菱一号館美術館で開催中の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」で展示されていました。同題の展覧会は2011年に国立新美術館でもやってましたが、その...
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ルノワール「ブージヴァルのダンス」

引き続き、「光の賛歌 印象派展」より。展覧会の目玉ともいうべき作品、ルノワールの「ブージヴァルのダンス」です。前にもご紹介してますが、あらためて。Dance at Bougival(1883)Pierre-Augustê Renoir「都会のダンス」「田舎のダンス」と並ぶ、3部作のひとつ。セーヌ川沿いの行楽地ブージヴァルで、ダンスを踊る男女を描いた傑作です。女性のモデルはマリー=クレマンティーヌ=ヴァラドン。アート好きの方には、シュザンヌ・...
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ルノワール「ジャンヌ・サマリーの肖像」(プーシキン展より)

やっと会えました。笑顔の似合う、愛しのあの子。2年越しの想いがようやく現実に。ルノワール「ジャンヌ・サマリーの肖像」です。Portrait of Jeanne Samary(1877)Pierre-Auguste Renoir2年前に開催することが決まっていながら、震災の影響で延期になってしまった「プーシキン美術館展」。「復活」が決まったのは去年の秋、それ以来ずっと心待ちにしていたのです。先に愛知県美で開催だなんてズルイ! みたいな(笑)作品数は66...
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ルノワール「金髪の浴女」(クラーク・コレクションより)

実にふくよかというか豊満というか健康的で美しい女性像でして男性諸氏はこういう作品を前にするとやはりドキッとしてしまうのでございます。ピエール・オーギュスト=ルノワール「金髪の浴女」。この作品はポスターでも使われていて、街中で何度もドキッとしました(笑) Blonde Bather(1881) Pierre-Auguste Renoirモデルはアリーヌ・シャリゴといわれており、彼女は後にルノワールの妻となる女性です。好きな女性を描いたか...
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ルノワール「劇場の桟敷席(音楽会にて)」(クラーク・コレクションより)

ワイン色のカーテンを背に、劇場の桟敷席でくつろぐ2人の女性。一人はきらびやかな黒のイブニングドレスをまとい、頬杖をついてこちらに微笑みを投げかけています。もう一人は白い控えめの衣装で横顔を見せ、視線の先にはバラの花束が。ルノワール「劇場の桟敷席(音楽会にて)」。米国クラーク美術館所蔵の名品です。 A Box at the Theater(At the Concert)(1880) Pierre-Augustê Renoir2人の関係が気になるところですが、...
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ルノワール「ピアノに向かうイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロール」(ドビュッシー展より)

引き続き、ブリヂストン美術館の「ドビュッシー、音楽と芸術」より。図録やチラシのメインビジュアルにも使われている、ルノワール「ピアノに向かうイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロール」。前回のドニの作品同様、モデルはアンリ・ルロールの娘さんです。 Yvonne and Christine Lerolle at the Piano(1897) Pierre-Auguste Renoirルノワールはピアノを主題とした作品をたびたび描いており、なかでも本作はプロのモデルを使わ...
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ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」

NHK BSプレミアムでやってた新生オルセー美術館の特番、おもしろかったですね。展示室の壁紙の色や自然光の取り入れ方、印象派が活躍した当時のパリ市街の様子などとても興味深く、あっという間の1時間半でした。そのなかで、メインで取り上げられていた作品がルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」でした。Le Moulin de la Galette(1876)Pierre-Auguste Renoirゴッホやロートレック、ピカソも描いた、風車(ムーラン)...
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ルノワール「踊り子」

振り向きざまの、この表情にノックアウト。ピエール=オーギュスト・ルノワール「踊り子」。幼さと凛々しさが同居する、不思議な一枚です。The Dancer(1874)Pierre-Augustê Renoir国立新美術館の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」では、前回ご紹介した「アンリオ夫人」の隣にこの「踊り子」が展示されています。どちらも青を基調としており、透き通るような肌と白いドレスが背景と溶けあい、ルノワールの巧みな色使...
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ルノワール「アンリオ夫人」

あいかわらず、お美しい。1年ぶりの再会に思わず胸がときめきました。ピエール=オーギュスト・ルノワール「アンリオ夫人」。昨年の国立新美術館「ルノワール 伝統と革新」に続き、「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」にいらっしゃってます。Madame Henriot(1896)Pierre-Auguste Renoirどうです、この優雅な微笑み。キリッとした弓なりの眉、やや大きめの、澄んだ瞳。青を基調とした画面のなかで、ほのかに朱がさした頬と...
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ルノワール「シャルパンティエ夫人とその子どもたち」

ルノワール「シャルパンティエ夫人とその子どもたち」。左側の女の子は犬の背中に体を預けてるのかな?西洋絵画において、犬はいつだって忠節の象徴として、家族の愛すべき一員として、良き友人として描かれます。Georges Charpentier et ses enfants(1878)Pierre-Augustê Renoirほんとは今回もルオーの作品を紹介する予定だったんですが、わけあって寄り道です。それでは以下、コピーライターの児島令子さんの文章を引用さ...
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ルノワール「ブージヴァルのダンス」と椿姫

幸福を絵に描いたような、ダンスに興じる男女の姿。でもよく見ると女性は目を伏せて思わせぶりな表情で、恋の駆け引きを楽しんでいるようにも見えます。ルノワール「ブージヴァルのダンス」。セーヌ川沿いの行楽地での一幕を描いた作品で「都会のダンス」「田舎のダンス」と並ぶダンス3部作のひとつ。昨年、国立新美術館のルノワール展でも展示されてましたね。ところで、ブージヴァルを舞台にした悲恋の物語といえば……。Dance at ...
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ルノワール「ジャンヌ・サマリーの肖像」

この婉然とした微笑み。4月2日から出会えるはずだったんですけどね。。う~む、残念。 Jeanne Samary(1877) Pierre-Auguste Renoirルノワール「ジャンヌ・サマリーの肖像」。横浜美術館の「プーシキン美術館展」で来日するはずだったんですが、震災に伴うフランスの絵画輸出停止措置を受けて開催を見合わせることに。。。6月中をめどに開催の見通しを発表するとのことですが、こう美術展の中止が相次ぐと寂しいかぎりですね。...
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ルノワール「ブランコ」

本日、2月25日はピエール=オーギュスト・ルノワールの誕生日。ルノワールさん、おめでとうございます。ということで、本日はこの1枚。La balançoire(1876)Pierre-Augustê Renoirルノワール「ブランコ」。1876年発表、オルセー美術館所蔵の傑作です。木漏れ日の下、ブランコに興じる男女。「絵画は明るくて、楽しくて美しいものであるべきだ」。その言葉のとおり、幸福感に満ち満ちた1枚ですね。さて、明日は東京では...
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ルノワール「アルフォンス・ドーデ夫人の肖像」

今日はウィンナー・ワルツ・オーケストラの宮殿祝賀コンサートを聞きに行ってきました。場所は横浜のみなとみらいホール。開場前から大行列、中に入ったらものすごい壮麗な雰囲気でした。そして1曲目はジョルジュ・ビゼーの「アルルの女」より、「ファランドール」。アルフォンス・ドーデの戯曲を上演するにあたってビゼーが作曲したものだそうですが、ドーデといえば……前に拙ブログでも登場してますね。Portrait of Madame Alphon...
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ルノワール「読書するカミーユ・モネ」

今回は、読書のお話。まずは読書関連の作品紹介から。ルノワール「読書するカミーユ・モネ」です。カミーユは、印象派を代表する画家、クロード・モネの奥さん。後ろの壁には、彼らが傾倒していた日本文化を思わせる団扇が飾られています。それにしても……狭い部屋で生活している自分にとって、こんな風にソファに体を預けて足を伸ばして読書だなんて……うらやましいことこの上ない。あこがれです。ホントに。Camille Monet reading...
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ルノワール「桟敷席」

批評家たちからの批判と非難が集まった第1回印象派展において、好評でもって迎えられた数少ない作品のひとつ。ピエール=オーギュスト・ルノワールの「桟敷席」です。La Loge(1874)Pierre-Augustê Renoir※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。ルノワールというと柔らかな色使いと筆触が印象的ですが、本作では女性の衣装、白と黒とのコントラストが際立っています。桟敷席とは、日本語だと舞台の左右両端にあ...
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ルノワール「リュシアン・ドーデの肖像」

日曜は白金台の松岡美術館に行ってきました。「モネ・ルノワールと印象派・新印象派展」。モネやシスレー、ルノワールなどおなじみの作品がズラリで、特に印象深かったのがルノワールの「リュシアン・ドーデの肖像」でした。Portrait of Lucien Daudet(1875)Pierre-Auguste Renoirう~む、かわゆい。あどけないですね。ドーデ君が右手に持っているのはビスケット。ルノワールは子どもの肖像画を描くとき、無理にポーズをとらせた...
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ルノワール「テラスにて」

生涯を通じて、数多くの女性像を描き続けたオーギュスト・ルノワール。彼の絵を見ると、無条件で幸せな気持ちになります。Sur La Terrasse(1881)Pierre-Augustê Renoirこちらは親子の幸せなひとときを描いた「テラスにて」。1880年の作品です。母親らしき女性のモデルは、舞台女優のダーロウ。頭にかぶった赤い帽子に目がいきますが、今回注目したいのは、その白い肌です。前回もご紹介した「修復家だけが知る名画の真実」...
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ルノワール「ダンス3部作」

突然ですが、問題です。以下の3枚の中から結婚する友人に贈るとしたら、みなさんはどれを選びますか? La dance à la campagne, La dance à la ville, La dance à la Bougival(1883)Pierre-Augustê Renoirいずれもピエール=オーギュスト・ルノワールの、ダンス3部作と呼ばれる連作。左から「田舎のダンス」「都会のダンス」「ブージヴァルのダンス」。印象派の作風から古典主義へ移行しようとしていた頃...
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