足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

マティス「夢」

幸せな夢を見ました。電車のシートに並んで座って、たわいもないことを静かに語り合う。窓の向こうに見える空はとても青くて、なぜかぼくは空ばかり見ながらしゃべっていて。そんな夢でした。Dream(1940)Henri Matisseそれは 花にへりどられた 高原の林のなかの草地であつた 小鳥らのたのしい唄をくりかへす 美しい声がまどろんだ耳のそばに きこえてゐた私たちは 山のあちらに青く 光つてゐる空を淡く ながれてゆく雲を...
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マティス「コリウールのフランス窓」

昨日ご紹介した、マティスの「コリウールの開かれた窓」。この9年後に、マティスはよく似た題名の作品を発表しています。窓は同じように開いているけど、その先に広がるものは……。French Window at Collioure (1914)Henri Matisseアンリ・マティス「コリウールのフランス窓」。マティスらしからぬ静寂と寂寥感をたたえた、垂直の色面のみで構成された抽象絵画のような作品です。窓の向こうに広がるのは青く澄んだ地中海ではなく...
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マティス「コリウールの開かれた窓」

ちょっと手を休めて、窓の外の美しさを眺めよう。そこに世界がある。——楽しもう。今夜外へ出て、星空を眺めよう。それは大自然の驚異だ。(デール・カーネギー)Open Window Collioure(1905)Henri Matisseこちらはアンリ・マティスの「コリウールの開かれた窓」。地中海に面したフランスの町で、マティスは窓をモチーフにした作品をいくつか残しています。窓辺に悲しくもたれたムンクとは違って、マティスが描く窓は光にあふれ、...
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マティス「マグノリアのある静物」

マグノリアが活けられた翡翠色の花瓶の後ろに、オレンジ色の鍋がおいてあるでしょう?大きな丸い口をこっち向きにしてね。まったく、芸術家の感性っていうのはどういうものなんでしょうね。マグノリアと、鍋。そんな取り合わせすら、うつくしい、と思わせてしまう巧妙さ。どんなに陰鬱な時代でも、ひととき、せめて絵を眺めているあいだくらいは、何もかも忘れて、夢を見ることができるように。痛みをなくす麻酔のような力が、先生...
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マティス「待つ」

マティスにしてはずいぶん落ち着いた色彩です。一人は遠く海を見やり、一人はうつむき思いにふける。タイトルは「待つ」……。愛知県美術館のコレクション展示で一番気になった作品です。彼女たちは誰を待っているんでしょうか。 Wainting(1921-22) Henri Matisse日なたに いつものやうに しづかな影がこまかい模様を編んでゐた 淡く しかしはつきりと花びらと 枝と 梢と――何もかも……すべては そして かなしげに うつら...
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マティス「情熱の恋心」

メリークリスマス! でした。 Coeur d'amour épris(1949) Henri Matisseめずらしくワイン飲んでます。グラスに赤ワインを注いで斜め上から見ると、ハートに見えるな。なんて思ったりして。皆様にとって、すてきな一夜でありますように。……もう遅いか。今日も明日もがんばろう。  ...
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マティス「赤い部屋(赤のハーモニー)」

あざやかな原色の部屋。大エルミタージュ美術館展の一番の目玉、アンリ・マティス「赤い部屋(赤のハーモニー)」です。 Red Room(Harmony in Red) (1908) Henri Matisseもともとこの絵は「青のハーモニー」というタイトルで制作されたそうで、赤い部分も青(緑?)で塗られていたようです。画面の一番下を見ると、わずかにその名残りが見て取れますね。いったん青で展覧会に出品したものの、「装飾性が不十分に思えて、どう...
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マティス「黄色のドレスとチェックのドレスの娘」

安定したピラミッド型の構図を二分する、鮮烈な赤と黄色!!これぞマティスの色彩ですね。Deux jeunes filles, robe jaune, robe écossaise(1941)Henri Matisseアンリ・マティス「黄色のドレスとチェックのドレスの娘」。左側の女性はソファおよび床の色と呼応する、黄色のドレス。右側の女性は壁紙の色と呼応する、赤いチェックのドレス。2つの原色の絶妙な配置に、思わず目を奪われます。色彩の境界線をたどってみたり、...
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マティス「イカロス」

青、黄色、黒、赤。こんなにシンプルなのに、イメージは果てしなく膨らんでいきます。アンリ・マティス「イカロス」。晩年の切り紙絵の作品をもとに発行した挿絵本「ジャズ」より。Icarus(1947)Henri Matisse詩人ボードレールは、太陽を目指して飛ぼうとしたイカロスの動機を「美に、あこがるる心ゆえ」とうたっています。身を焼かれてもなお、高みを目指す。それが芸術家というものなのかもしれません。十二指腸癌によって体力...
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マティス「女と金魚」

夏といえば夏祭り。夏祭りといえば金魚すくい。そして金魚といえばアンリ・マティスなのです。Woman Before a Fish Bowl(1921)Henri Matisseこちらはマティスの「女と金魚」。マティスといえばフォービスム(野獣派)を代表する画家ですが、実際にフォービスムとして活動したのは1905年からの3年程度。以降、彼はフォービスムと見なされることを嫌い、「人々を癒す肘掛け椅子のような絵」を描き続けます。「女と金魚」は1921年...
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