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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

宮本輝「錦繍」と有元利夫「遥かなる日々」

手紙と本が届きました。何よりもうれしく、ちょっと切ない贈り物です。ずっと大切にしたいと思います。宮本輝の「錦繍」。かつて夫婦だった男女が交わす、往復書簡という形式の小説です。ぼくにとって何より大切な一冊なのですが、この表紙に使われているのが有元利夫の「遥かなる日々」という作品です。宮本輝は有元利夫の大ファンらしく、彼の作品の装丁には、たびたび有元作品が使われています。「遥か」という言葉には、過去と...
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有元利夫「一人の夜」

前回に引き続き、東京都庭園美術館の「有元利夫展 天空の音楽」より。有元利夫の作品は何とも素朴で味わい深くて、西洋絵画でいうなら、アンリ・ルソーのような印象。そんなことを思っていたら、この絵に出くわしました。「一人の夜」。おぉ・・・構図といい、色合いといい、木の枝の雰囲気といい、ルソーの「カーニバルの夜」にそっくりじゃないか。実はこの類似についてはカタログでも触れられてるんです。和歌でいうところの本...
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有元利夫「厳格なカノン」

東京庭園美術館の「有元利夫展 天空の音楽」に行ってきました。活動期間はわずか10年ほど、38歳という若さで亡くなった早逝の画家。しかしその独自の画風は死後も評価を高めています。かなり独特の作風なんで、見た事があるという人も多いのでは。こちらは1980年発表の「厳格なカノン」。我が敬愛する作家、宮本輝の「愉楽の園」の表紙にも使われており個人的にもいろいろと感銘深い作品です。有元利夫は音楽にも造詣が深く、今作...
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