足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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モーリス・ドニ「純潔の春」

以前にもご紹介しましたが、モーリス・ドニの「純潔の春」。画集に載っているのを見て一目惚れしてしまった作品ですが、もともと個人蔵だったものが、なんと三菱一号館美術館の所蔵になっていました。ヴァロットン展を見に行って、途中でこの作品と巡り会ったときの歓びといったら……。柔らかな色調、幸福にみちあふれた女性たちの表情。国内のドニ作品のなかでも、出色の作品だと思います。Virginal Spring(1899)Maurice Denisヴ...
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モーリス・ドニ「トランペットを吹くアコ」

少し間があいてしまいましたが、森アーツの「こども展」のことを。チラシにはルソー、ピカソ、ルノワール、モネ、マティスといった名前が並んでいましたが、子どもの絵といえばこの人を忘れてはいけません。モーリス・ドニ「トランペットを吹くアコ」。9人もの子どもの父親であったドニは非常に子煩悩だったそうで、子どもを描いた絵を多く残しています。古今東西、我が子を最も多く描いた画家のひとりであった、とのこと。この絵...
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モーリス・ドニ「楽園」

2010年の5月からブログをはじめて、もうじき5年目に突入しようとしています。そしてめでたく、今回1000記事目を数えました。よく続いたなぁと自画自賛。Paradise(1912)Maurice Denis記念すべき1000記事目は、ぼくが一番好きな画家で。モーリス・ドニの「楽園」という作品です。花々がうつくしく咲く海辺の地で、手を取り合っておどる人々。そこには天使のすがたもあって、つきることのない喜びに満たされています。実にドニらし...
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ドニ「バッカス祭」

シンバルのような楽器を打ち鳴らす男性に、たくさんの花を抱えた女性。象に乗る人もいれば、踊りに興じる人たちもいます。歓喜の理由は中央の男性が手にした葡萄。ここからお酒ができるとあれば、収穫の喜びもひとしおというものです。猛獣たちが「早く飲ませろ」とせっついているみたい(笑)モーリス・ドニの「バッカス祭」という作品です。Bacchanalia(1920)Maurice Denisぼくもこの中に混ぜてもらいたいくらいお酒が好きなん...
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ドニ「彼女は夢よりも美しかった」

ようやく仕事が落ち着いてきて、日中時間があいてしまったので三菱一号館美術館へ。所蔵品展ということでそれほど期待はしていなかったんですが、思いもよらぬ出会いがありました。大好きなモーリス・ドニの作品です。She was More Beautiful Than Dreams(1898)Maurice Denisモーリス・ドニの連作「アムール」より、「彼女は夢よりも美しかった」。朝靄につつまれたような淡い色彩は夢から覚めたばかりの世界を思わせます。そこ...
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モーリス・ドニ「朝食、フィリッポ・リッピ風に」

前回の続きです。フィリッポ・リッピ、聖母子、そして家族ときたら……ぼくが連想するのはこの一枚。モーリス・ドニ「朝食、フィリッポ・リッピ風に」です。 Breakfast(1898) Maurice Denisドニもまた、家族を聖母子と重ね合わせて描いた画家でした。本作はタイトルの通り、フィリッポ・リッピを意識して描かれた作品。幼子に朝食を食べさせる母親の姿はとても清らかで見るものを幸せな気持ちにしてくれます。「朝食、フィリッポ...
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モーリス・ドニ「聖母月」

ナビ派を代表する理論家であり、聖書の画家ともいわれるモーリス・ドニ。名古屋のヤマザキマザック美術館に、彼の絵が2点展示されていました。どちらもあまりに素晴らしくて絵の前のソファに腰かけてしばし時間を忘れて……。今回はそのうちの1点、「聖母月」を。 Month of Mary(1907) Maurice Denisモーリス・ドニ「聖母月 -あるいは春の風景の中の聖母」。白、薄紫、浅黄、桜、薄青などやわらかな色彩と光が画面に満ち満ちてい...
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モーリス・ドニ「純潔の春」

暦のうえではもう春ですね。数日前からぽかぽか暖かくなってきて、梅の花もほころびはじめました。春風は氷を解かし、山ではうぐいすが鳴き、冬ごもりの虫たちが目覚め、氷の割れ目から魚が顔をのぞかせます。そうして寒くなったり暖かくなったりを繰り返しながら、桜の季節がやってくるんですね。 Virginal Spring(1899) Maurice Denisモーリス・ドニ「純潔の春」。春というと、ドニの作品を連想します。薄日に照らし出された...
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モーリス・ドニ「踊る女たち」

ここのところハードな毎日で、徹夜だったり終電だったりっていうのを繰り返してます。そんなときにドニの作品を見ると、すーっと心が穏やかになる。小さな幸福や確かな愛が、やさしく描かれていて。モーリス・ドニ「踊る女たち」。国立西洋美術館所蔵の、お気に入りの一枚です。 Girls Dancing(1905) Maurice Denis夢みたものは ひとつの幸福ねがつたものは ひとつの愛山なみのあちらにも しづかな村がある 明るい日曜日の...
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モーリス・ドニ「イヴォンヌ・ルロールの3つの肖像」(ドビュッシー展より)

待ちに待った3連休ということでさっそく昨日、ブリヂストン美術館の「ドビュッシー、音楽と芸術」を見てきました。どっちかというと玄人好みの難しめな展示をイメージしてたんですが、いやいやとんでもない!オルセー美術館・オランジュリー美術館との共催だけあって、まさかの名品がざっくざくで。なかでも個人的にうれしかったのがモーリス・ドニ。彼の作品がなんと9点、夢のようなひとときでした。 Portrait of Yvonne Lerolle...
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モーリス・ドニ「春景色(神聖なる木立)」

昨日はあんなに寒くて雪が降りしきっていたのに、今日はコートがいらないくらいの暖かさでした。もう3月なんだもんなぁ。Figures in a Spring Landscape, Sacred Grove(1897)Maurice Denisモーリス・ドニ「春景色」。春のやわらかな温度をそのまま色彩であらわしたような、幸福感に満ち満ちた一枚です。左側の白い衣装をまとった女性は、木の幹に画家のモノグラムを刻んでいます。残る2人もものすごくきれいで魅力的で、しかも裸...
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モーリス・ドニ「それは敬虔な神秘さだった」(連作「愛」より)

府中市美術館「世紀末、美のかたち」。後半、退廃的でグロテスクな作品が続くなか最後に出会ったのがモーリス・ドニの連作「愛」でした。まさか展示されているとは思わなかったので、それこそ敬虔で神秘的な気持ちになりました。It was a Religious Mystery - Amour 4(1892-99)Maurice Denisモーリス・ドニ「それは敬虔な神秘さだった」。12点の連作「愛(アムール)」の4番目の作品で、窓から差し込む光が2人の女性を美しく照ら...
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モーリス・ドニ「家族の肖像」

また、モーリス・ドニ展に行ってきました。2週間前に行ったばかりですが、まぁ、好きなもので。。。前回とはまた違う心境で展示を見てまわりましたが、ドニの描く妻と子どもの笑顔に、やっぱり心を打たれます。ちょっと泣きそうになりました(笑)Grand Portrait de Famille(1902)Maurice Denisこちらはモーリス・ドニ「家族の肖像」。家族全員がしあわせそうにこちらを見つめているのは、描き手である父親(ドニ)と心が通じ合...
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モーリス・ドニ「子どもの身づくろい」

子どもをそっと抱きよせ、右手のスポンジで頭を洗う母親の姿。モーリス・ドニ「子どもの身づくろい」。なんてやさしい作品なんだろうか。La Toilette de L'enfant(1899)Maurice Denis私はあなたの小さき子どもです、あなたが私を高めるのです。ドニはこんなふうに、妻のマルトを愛し、彼女とのあいだに生まれた子どもたちを愛しました。家族というものを描かせたら、この人の右に出る者はいないだろうとぼくは勝手に思っています...
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モーリス・ドニ「水浴」

そこには不安も憂いもなく、よせてはかえす波のあわいに健康的な裸体が躍ります。モーリス・ドニ「水浴」。歓喜の一枚。Bathing(1920)Maurice Denis薄紫の雲は、もうじき日が暮れることを意味しているのでしょうか。天の高みから睥睨するように熱を注ぐ太陽ではなく、あの岩壁の向こうから、大地を包む優しい日差し。そしてドニの手にかかれば、ボートや衣服の白、波の青でさえ、あたたかく見えてきます。この色彩の巧みさと、丸...
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モーリス・ドニ「家族といる画家の自画像」

昨日行ってきた、損保ジャパン東郷青児美術館の「ウフィツィ美術館 自画像コレクション」。画家たちの顔、顔、顔。レンブラントやカラッチ、藤田嗣治、キリコ、シャガールなどなんとも豪華な面々で、オールスター勢揃いといった印象。本場で見られたら幸せだろうなぁとつくづく思いました。なかでも一番印象に残ったのが、モーリス・ドニの「家族といる画家の自画像」。そもそもこの作品が一番のお目当てだったんですが、期待を裏...
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モーリス・ドニ「エヴァ・ムリエの肖像」

世田谷美術館の「ザ・コレクション ヴィンタートゥール」ですが、実はモーリス・ドニの作品がお目当てでした。1891年発表の「エヴァ・ムリエの肖像」。う~んやっぱり最高です。Portrait of Eva Meurier(1891)maurice Denisエヴァ・ムリエは、ドニの妻、マルトの姉妹。身内の気安さなのか、モデルの表情は気張らず着飾らず、かといって笑みを浮かべるでもなく真摯な表情。全体的に渋い色合いでまとめられているものの、背景の装...
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ドニ「カルヴァリオの丘」

なんなんだ、この絵は。主役は左上、十字架をかついだキリストのはずなのに圧倒的な存在感で目を引くのは黒衣の修道女たち。画面を浸食するかのような、黒、黒、黒。これを宗教画と呼んでいいものなのか。Montée au Calvaire(1889)Maurice Denisモーリス・ドニの「カルヴァリオの丘」。そこはゴルゴタの丘とも呼ばれ、イエス・キリストが磔にされた地。イエスは重い十字架をみずから背負い、丘を登ったとか。画面右遠景の影...
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ドニ「木の葉に埋もれたはしご」

あえなく売り切れで手に入らなかったモーリス・ドニの画集。結局あきらめきれず、仕事の合間に会社を抜け出して神保町の古書店街を探し歩いてみました。お目当ての画集は見つからなかったものの、2003年に府中美術館などで開かれた「モーリス・ドニ展」のカタログと、1987年に東京の伊勢丹美術館などで開かれた「ポン・タヴェン派とナビ派」のカタログを手に入れました。探してみるもんですね。L'échelle dans le feuillage(...
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モーリス・ドニ「ミューズたち」(オルセー美術館展その3)

オルセー美術館展は全部で10のブロックで章立てされており、そのうちのひとつが「ナビ派(7章)」でした。「ナビ」はヘブライ語で予言者を意味し、昨日紹介した「セザンヌ礼賛」に登場する画家の多くが、このナビ派に属しています。僕自身はナビ派については全然詳しくなくて、この展示をきっかけに興味を持ったくらいのレベルなんですがそのなかでもモーリス・ドニの作品の数々には思わずほおっと感嘆の息をもらしてしまいました...
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モーリス・ドニ「セザンヌ礼賛」(オルセー美術館展その2)

「オルセー美術館展」で一番印象に残った絵は昨日紹介したアンリ・ルソーの「蛇使いの女」でしたが、作品ではなく画家に対する興味が深まったという点ではモーリス・ドニの作品群がとても印象深かったです。彼の作品は2回に分けて紹介したいと思います。まずは1900年発表の代表作、「セザンヌ礼賛」。180×240cmの大作で、絵画ファンにはいろんな意味でたまらない集団肖像画です。Hommage à Cézanne(1900-01)Maurice De...
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