足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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クレー「大聖堂(東方風の)」

京都旅行の最後に向ったのはアサヒビール大山崎山荘美術館。旅の終わりはここで、と決めていました。展覧会名は「光と灯り」。誘蛾灯で身を焼く虫のようなものかもしれない。それでもいいと願った時期がたしかにありました。Cathedral(1932)Paul Kleeパウル・クレー「大聖堂(東方風の)」。タイルを敷き詰めたような繊細でやさしくて、どこかあどけない作品。クレーの手にかかれば、建築物だってこんなふうに生まれ変わってしま...
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クレー「Connected to the Stars」

両手を広げて天をあおぐ人々。そのうえには星がきらきらと輝いています。強い光をはなつ無数の星々ですが、それらよりももっと明るく描かれているのは人々の胸の中心なんですね。流れ星を見たときに、人の心はこんなふうに歓び輝くのでしょう。 Connected to the Stars(1923) Paul Kleeふたご座流星群、見えましたか?会社からの帰り道、夜空を見上げたらオリオン座の左肩、ペテルギウスの近くを小さな光がかけていきました。...
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クレー「忘れっぽい天使」

クレーが描く天使はとても自由で、泣いたり笑ったり忘れっぽかったり、未熟だったりおませだったり醜かったり。無垢ですなおで、心が洗われます。 Forgetful Angel(1939) Paul Kleeきのう、あたたかい言葉をもらいました。とてもやさしい言葉でした。そのあと久しぶりに大好きな音楽を聞いていたら、ボロボロと涙が止まらなくなってどうしようもなかった。昔のひとたちは寂しさや悲しさを詩や歌にして、きれいなものとして残し...
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クレー「Fire in the Evening」と川端康成「古都」

「じつはな、千重子がクレエの厚い画集を、二冊も三冊もくれたんです。」「クレエ、クレエて……?」「なんでも、抽象の先達みたいな画家やそうでんね。やさしいて、品がようて、夢があると言うんでっしゃろか、日本の老人の心にも通じましてな、尼寺でくりかえし、くりかえしながめてると、こんな図案ができましたんや。日本の古代ぎれとは、まったく離れてますやろ。」「そうでんな。」「どないなもんができるか、いっぺん、大友さ...
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クレー「嘆き悲しんで」

パウル・クレーは9600点もの作品を遺産コレクションとして管理するため8つのカテゴリーに分類し、カテゴリーごとに価格を設定していたそうです。一方、それ以外に非売品と位置づけられた作品もありクレーはこれを「特別クラス」とし、終生手元に残したそうです。今回は「特別クラス」の1点、「嘆き悲しんで」を。Trauernd(1934)Paul Klee無数の四角形と曲線で構成された、シンプルにして複雑な一枚。曲線で囲まれたエリアごとに...
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クレー「綱渡り師」

ねじれた階段、不安定な立体。バランス棒を握りしめて、慎重に歩を進める……パウル・クレー「綱渡り師」。観ているこちらが不安になったり応援したくなったり手に汗握ったりと、なぜだか胸を打つ一枚です。Seiltänzer(1923)Paul Kleeこの作品は、クレー独自の技術「油彩転写」によるもの。まず最初に素描があって、それを黒く塗りつぶした紙の上に置いて、線を針でなぞっていくと一番下に置いた紙に線が転写されると。カーボ...
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クレー「花ひらいて」

いよいよ東京にもやってきました、東京国立近代美術館「パウル・クレー おわらないアトリエ」。京都からの巡回で、今か今かと待ち望んでいたんです。思わず仕事中に会社を抜け出して……。ということで、まずはこちら。「花ひらいて」です。Blühendes(1934)Paul Kleeキルトのような、柔らかい四角形の集合体。見るだけでなく、触れて感触を確かめたいと思わせるのもクレーの作品ならでは。外側は暗く、中心部から徐々に明る...
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クレー「魚たちのまじない」

芸術の本質は見えるものをそのまま再現するのではなく見えるようにすることにある。Fish Magic(1925)Paul Kleeパウル・クレー「魚たちのまじない」。暗い水底を泳ぐ魚たち、と思いきや花が咲いていたり時計が置いてあったり人物らしきシルエットがあったり。呪術的な、不思議な世界です。はっきりいって、こんな世界はありえない。見ようと思っても見えるものではない。けれどクレーは、この世界を「見えるように」したわけです...
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パウル・クレー「蛾の踊り」と中原中也「朝の歌」

子どもの落書きのような、いかにもパウル・クレーな絵。でもじっと見つめていると、なぜだか哀しくなってくるのです。Dance of the Moth(1923)Paul Klee愛知県美術館所蔵、パウル・クレーの「蛾の踊り」。踊りというにはあまりにも不自由で、見えざる力にがんじがらめにされているような印象です。胸には矢が突き刺さり、下方に伸びる幾本もの矢印は彼女の飛翔を妨げるようであり、それにあらがうように彼女は細かく羽根を震わせ...
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