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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ミレイ「マリアナ」

乙女はただこう言った「わたしの人生は侘しいのです——あの方がいらっしゃらないから」と。彼女は言う「わたしはほとほと疲れました——いっそ死んでしまいたい」と。(アルフレッド・テニスン「マリアナ」より)Mariana(1850-51)John Everett Millais冒頭の詩は、シェイクスピアの「尺には尺を」を題材にイギリスの詩人テニスンがつくったもの。そしてこの詩に添ってエヴァレット・ミレイが描いたのが「マリアナ」です。色鮮やかな...
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ミレイ「オフィーリア」

吸い込まれそうな虚ろな瞳。むせかえるような緑、運命を知らぬ可憐な花々。ミレイの代表作「オフィーリア」に、やっと出会えました。Ophelia(1851-52)John Everett Millaisジョン・エヴァレット・ミレイ「オフィーリア」。言わずと知れた、ハムレットの悲劇のヒロインを描いた作品です。恋人のハムレットに父を殺されたオフィーリアは、やがて正気を失い、花輪とともに小川に落ち、人魚のように川面を漂いながら讃美歌を口ずさん...
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エヴァレット・ミレイ「眠り」

ジョン・エヴァレット・ミレイ「眠り」。前にご紹介した「めざめ」と対になる作品です。こんなふうに……ベッドで寝たい。。。 Sleeping John Everett Millais月曜から泊まり込みでして、もうしばらく続きそうなのでいったんシャワー浴びて着替えるために帰宅しました。つかの間の休息、10分でブログ更新です(笑)さて、会社戻るかな。行ってまいります。今日も明日もがんばろう。  ...
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エヴァレット・ミレイ「めざめ」

こんな時間に更新。朝5時に目が覚めてしまったもので……。ってことで、ジョン・エヴァレット・ミレイの「めざめ」です。3年ほど前に横須賀美術館のラファエル前派展で見た作品。少しおどろおどろしい印象ですが楽しい夢から突然覚めてしまった戸惑いのようなものが幼い表情に見え隠れして、さすがだなぁと思うのです。ミレイといえば「オフィーリア」なわけですが、西洋美術館の「あひるの子」などなど子どもを描いた作品も多いんで...
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エヴァレット・ミレイ「ロレンツォとイザベラ」(ラファエル前派展が東京にやってくる!)

どうしても白いタイツのすらっと伸びた足に目がいってしまいます。よく見ると足を伸ばしてるのはヒゲの男性ですが……。ジョン・エヴァレット・ミレイ「ロレンツォとイザベラ」。前にも紹介したキーツの「イザベラとバジルの鉢」を題材にした作品で、よく見ると右下に「PRB」というイニシャルが。これ、何の略だか分かりますか? The Scene Lorenzo and Isabella(1848-49) John Everett Millais「PRB」は「Pre-Raphaellite Broth...
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エヴァレット・ミレイ「ジョン・ラスキン」

広告制作という職業柄、ちょいちょいデザイン関連の本も読んでるんですがよく名前が挙がるのがジョン・ラスキン。ということで、今回はこの1枚。エヴァレット・ミレイ「ジョン・ラスキン」です。John Ruskin(1853-54)John Everett Millaisラスキンとモダンデザインについて、以下、木全賢の「売れるデザインの発想法」より引用。モダンデザインの源流は、英国の社会思想家のジョン・ラスキンと芸術運動家のウィリアム・モリスの...
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エヴァレット・ミレイ「あひるの子」

前回ご紹介した、ブグローの「少女」。国立西洋美術館でその隣に飾られているのが、ジョン・エヴァレット・ミレイの「あひるの子」です。Ducklings(1889)John Everett Millais※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。アンデルセンの「醜いアヒルの子」に材を取ったと思われる、少女の姿。髪は無造作に伸び、衣服は汚れ、暗い背景と足元から伸びる影が印象的です。画面下部には黄色いアヒルが描かれているものの、少女の...
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エヴァレット・ミレイ「十月の冷気」

一瞬、写真と見まがう。よく見れば確かに絵画作品なんだけれど、どこか妙なリアリティがあって、実景のように思えて仕方がないのです。静けさが心にしみわたっていく。あぁ、これは心象風景なんだなぁ。Chill October(1870)John Everett Millais※クリックすると画像を拡大してご覧いただけます。ジョン・エヴァレット・ミレイ「十月の冷気」。かつて「オフィーリア」を描いたラファエル前派の画家が1870年代にたどり着いたのは、...
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