足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

幻想(大原美術館特集 2)

大原美術館特集、第2回はピュヴィ・ド・シャヴァンヌ。縦2.6m、横1.4mの装飾画「幻想」です。La Fantaisie(1866)Pierre Puvis de Chavannesまるで大理石のような質感の、ペガサスと裸体。手前の男性は花を摘んで冠を作っており、女性は植物のつるでペガサスを捕らえようとしています。そしてそれに抗うかのように前足を上げ、首をひねっていななかんとするペガサス。まさに幻想的な一幕です。背景にも注目です。先日twitterにて...
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和服を着たベルギーの少女(大原美術館特集 1)

木曜に大阪出張だったので、思い切って金曜はお休みをいただいて東京→大阪→倉敷→山口というぶらり一人旅に行ってまいりました。大阪はたびたび訪れてるので早々に切り上げて、木曜のうちに倉敷に移動。翌朝まず向かったのが、大原美術館です。この旅の主目的のひとつで、一度は行ってみたかったんです!ちょうど創設80周年を記念して「大原美術館名作選」というのをやっていて、見たかったものから全然知らなかったものまで、素敵...
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日曜に行った国立西洋美術館のデューラー展ですが、個人的に見てみたかったのは、こちらの「犀」でした。いろいろいわくつきの作品なのです。Rhinoceros(1515)Albrecht Dürer※クリックすると拡大してご覧いただけます。そもそもデューラーは、実際にサイを見たことがないんですね。この版画をデューラーが発表したのと同じ年、1515年にヨーロッパにインドサイが持ち込まれており、それを描いた簡単なスケッチをもとに、デュ...
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フクロウ

本日11月23日は、ベルギー出身の画家レオン・スピリアールトの命日。オディロン・ルドンに強く影響を受けたスピリアールトは深い黒と青を基調とした作品を発表していきます。見る者に不安を抱かせる数々の自画像や幻想的な「めまい」が有名ですが、なかにはこんな可愛らしい作品も。The Owl(1919)Léon Spilliaert※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。1919年発表の「フクロウ」。スピリアールトは散歩中にフク...
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デューラー「メレンコリア1」

藝大美術館のあと、上野公園を通り抜けて国立西洋美術館へ。「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」を見てきました。デューラーの作品だけで157点、なんて贅沢な!藝大美術館で展示されてた黙示録もよかったけど、トータルバランスで言ったらやっぱりこっちは圧倒的でした。人が少ないのが不思議なくらい。Melencolia ?(1514)Albrecht Dürer※クリックすると、画像を拡大してご覧いただけます。こちらは1514年の銅版画「...
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…これを千年のあひだつなぎおき

今日は上野の藝大美術館→国立西洋美術館とはしごしてきました。まずは根津駅で下車して、お寺が連なる谷中の街路をテクテク歩き、藝大美術館の「黙示録 デューラー/ルドン」へ。新約聖書の最期を飾る預言書、「黙示録」を軸に置いた企画展でなんといっても目玉はアルブレヒト・デューラーの版画なんですが、個人的に印象深かったのは、オディロン・ルドンの作品でした。…et le lia pour mille ans;(1899)Odilon Redon※クリック...
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皇后エリザベータ・アレクセーエヴナ

井上靖の「おろしや国酔夢譚」を読みました。江戸末期、ロシアに漂流した大黒屋光太夫らの数奇な運命を描いた小説です。当初アムチトカ島という土民の島に流れ着いた光太夫たちは、その地に留まっていたロシア人たちと協力して船をつくり、自力でカムチャツカへ、そしてロシア内を転々とし、ついにはロシアの最高権力者、女帝エカチェリーナ2世をも動かし日本への帰国という約10年越しの宿願を実現させます。さて、このエカチェリ...
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町の上で

小さいころから、よく空を飛ぶ夢をみます。夢占いによると、飛び方によって意味合いが違うらしく思い通りに、鳥のように飛んでる場合は運気が上昇しているとか。低空飛行している場合は、精神的に疲れているのだとか。う~む、どっちかというと低空飛行です。Au Dessus de la Ville(1915)Marc Chagallさて、空飛ぶ画家といったら……ぱっと思い浮かんだのはマルク・シャガール。こちらは1915年の「町の上で」。愛妻ベラとの幸せな...
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緑、黒、黄褐色のコンポジション

ペンキを垂らす。垂らす垂らす垂らす。床に置いたカンバスに、くわえタバコでペンキを垂らす。これでアートとして成立してしまうから面白いですよね。Composition on Green, Black and Tan(1951)Jackson Pollock※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。こちらは川村美術館所蔵の、ジャクソン・ポロック「緑、黒、黄褐色のコンポジション」。ポロックの作品はシンプルだけど分かりにくい。でも好きか嫌いかで言ったら...
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ゴヤ「理性の眠りは怪物を生む」

お客さんと飲んでました。とても有意義な時間だったんですが、帰りの電車で見事に寝過ごしてしまい……。お酒飲むと眠くなる体質をどうにか改善したい。el sueño de la razón produce monstruos(1799)Francisco de Goya※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。こちらはフランシスコ・デ・ゴヤの「理性の眠りは怪物を生む」。本日のネタとしてフュースリの「夢魔」とどっちにしようか迷ったんですが、向こうは...
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円山応挙「氷図屏風」

現代アート? 抽象画?いやいや、これが描かれたのは、今から230年も昔。しかも日本画家の手による屏風絵というから驚きです。Cracked Ice(c.1780)Maruyama Okyo円山応挙、「氷図屏風」。応挙といえば、空間の画家。現在三井記念美術館で開かれている企画展、「円山応挙 空間の創造」でもその魅力の一端に触れることができますが、大英博物館蔵の「氷図屏風」はとにかく異質というか奇想というか。直線だけで構成されているのに...
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鏑木清方「朗羅」

東の清方、西の松園。どちらも日本画壇を代表する美人画の名手ですが、個人的には鏑木清方の方が好き。上村松園の場合は女性が描く理想の美人画なだけあって、隙がない気がするのです。一方鏑木清方の場合は、あざといくらいに、隙を感じる。でも男ってやつは、そういう女性に惹かれてしまうんですよ。……ですよね?Roller Canary(1933)Kiyokata Kaburaki※クリックすると拡大してご覧いただけます。こちらは鏑木清方の「朗羅」。...
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竹内栖鳳「獅子」

ド迫力。日本画で、しかも金屏風でこれをやりますか。竹内栖鳳、やっぱりすごいです。上:竹内栖鳳「獅子」(右隻)下:竹内栖鳳「獅子」(左隻)※クリックすると拡大してご覧いただけます。ニューオータニ美術館の「日本画に見る四季の美展」より、竹内栖鳳の「獅子」。四季も何もライオンじゃん、っていう突っ込みはさておいて、いざ実物を前にしたら、思わずその威容に足がすくみます。写実的であるとか、実際にベルギー滞在中...
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クロード・モネ「サンタドレスのテラス」

11月14日はクロード・モネの誕生日。ということで、本日はモネの作品を。初期の傑作「サンタドレスのテラス」です。Terrasse a Sainte-Adresse(1867)Claude Monet※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。「ひなげし」なんかもそうなんですが、モネの作品の赤ってすごく好きなんです。思わずはっとさせられる。陽光にきらめく花々、幸福な家族の一瞬。このとき、モネはまだ27歳。印象派の画風を確立する前の、みずみずし...
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ピカソ「ゲルニカ」

理性という手枷をはずし、画家はこの世の不条理を暴き出した。理性という足枷をはずし、画家は一足飛びに真理にたどり着いた。その絵は見る者のこころを揺さぶり、本能に問いかける。際限のない怒りと悲しみが、とめどなく押し寄せる。Gerunika(1937)Pablo Picasso※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。1937年、ドイツ空軍によるゲルニカ空爆。ピカソはドイツ軍の兵士に対し、「ゲルニカを描いたのはあなたたちだ」...
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ウィンズロー・ホーマー「落日の炎」

落日。オレンジ色に染まる海。感傷を引きずりながら、波間を進む船。Sunset Fires(1880)Winslow Homerこちらはウィンズロー・ホーマーの「落日の炎」。この作品にぴったりの詩を一編。 ハインリヒ・ハイネ「船出」(部分) ぼくはマストにもたれていた あとからあとから来ては去る波を数えた 「さらば なつかしの祖国よ ぼくの船の 船脚は速い」 いつしか恋人の家の前に船はかかり 窓ガラスが光っている ぼくは眼がと...
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ベラスケス「ラス・メニーナス」

スペインの至宝、宮廷画家ディエゴ・ベラスケスの代表作「ラス・メニーナス」。絵画のオリジナル・タイトルは「王の家族」なのに、王と王妃は鏡の中。318×276cmの大画面に描かれた集団肖像画の中央にちんまりとおさまるのは、皇女マルガリータの愛らしい姿なのです。その理由とは……?Las Meninas(1656-57)Diego Velázquez※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。当時、スペイン宮廷では後継者問題が悩みの種だっ...
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シャガール「夢」

昨晩めずらしく、仕事帰りに1時間も歩いたせいか今日はすっかり体調をくずして、38度の熱が。。。頭のなかはこんな感じでした。The Dream(1939)Marc Chagallシャガール「夢」。今日はさっさと寝ます。昼間さんざん寝たけど、まだまだ眠れそう。ぽちっとお願いします!  シャガール (25周年)(2009/05/13)ヤコブ・バール=テシューヴァ商品詳細を見る...
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和田英作「渡頭の夕暮れ」

夕焼けが好きです。今日もがんばったなぁという気持ちになる。明日もがんばろうという気持ちになる。いやおうなしに、感謝の気持ちがわき起こる。Sunset at the Ferry(1897)Eisaku Wada和田英作「渡頭の夕暮れ」。落日に染まる多摩川の水面を、じっと見つめる農民の姿。「渡頭」とは、渡し場のこと。対岸には小舟が描かれており、彼らが川を渡るために、小舟を待っていることがわかります。一日の労働を終え、疲れた体で目にする...
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テオドール・ルソー「夕暮れのバルビゾン村」

今日は朝から日曜美術館の「ミレー傑作10選」を見て、頭の中はバルビゾン派一色の状態で府中市美術館へ。「バルビゾンからの贈り物 ~至高なる風景の輝き」を見てきました。Village de Barbizon au Soleil Couchant(c.1864)Théodore Rousseauこちらはテオドール・ルソーの「夕暮れのバルビゾン村」。実物はもっと赤が強くて、それこそ地平の向こうから、木々の間から夕焼けの赤が迫ってくるような印象でした。大地を染める...
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クノップフ「煙草」

「たかが100円程度の値上がりで禁煙してんじゃないわよ」こんな声が聞こえてきそうな。。。La Cigarette(c.1912)Fernand Khnopffフェルナン・クノップフ「煙草」です。挑発的なタバコのくわえ方といい、わずかにあごを持ち上げた蟲惑的な表情といい、悪女を絵に描いたような作品。どことなくエロティックで、どことなくかっこいい。まぁ、今のご時世ではタバコがかっこいいなんて言ったら総スカンを喰らいそうですが……。ちなみに...
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ゴッホ「レストランの内部」

炎の画家、ゴッホ。力強く激しいイメージが強いけど、実は繊細な作品も多いんですよね。Interior of a Restaurant(1887)Van Gogh※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。こちらは「レストランの内部」。新印象派のジョルジュ・スーラやポール・シニャックを思わせる、精緻な点描技法で描かれた作品です。ゴッホがこの作品を描いたのは、1887年。この前年に第8回印象派展が開かれており、そこで次世代の旗手として注目を...
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ドービニー「ボニエール近郊の村」

やっぱり印象派にくらべると、バルビゾン派はちょっと地味。でも地味だからこそ、見ていて落ち着くんでしょうね。強く記憶には残らないけど、残らないからこそ、何度見ても新たな感動があるわけで。Village near Bonnières(1861)Charles-François Daubignyシャルル=フランソワ・ドービニー「ボニエール近郊の村」。ブリヂストン美術館の「セーヌの流れに沿って」で見たドービニーの絵は、どれも崇高なくらいの静けさ...
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岡田三郎助「セーヌ河上流の景」

ブリヂストン美術館の「セーヌの流れに沿って」では、印象派の作品はもちろん、セーヌ川を描いた日本人画家たちの作品も見所のひとつ。日本にも印象派の洗礼を受けて、本場フランスで創作活動をした画家がたくさんいたんですね。こちらは岡田三郎助の「セーヌ河上流の景」(1899年)。こうして見るといかにもなバルビゾン派風の作品ですが、実際に見ると照明のせいなのか、もっと緑が明るくて、キラキラ輝いて見えるんですよ。コロ...
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アンリ・ルソー「サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島」

アンリ・ルソーの世界観はどこか作り物めいているんだけど、どこか懐かしさを感じてしまうのです。なんなんでしょう、この感じ。ホッとしてしまう。View of Saint-Louis Island Taken from Saint-Nicolas Port, in Evening(about 1888)Henri Rousseau※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。こちらは「サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島」。どことなく、ブリューゲルの作品に似ているような気もします。ブリュー...
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モネ「セーヌ河の朝」

結局モネかよ、と突っ込まれてしまいそうですが、ブリヂストン美術館の企画展「セーヌの流れに沿って」で、一番印象に残った作品はクロード・モネなのでした。Morning on the Seine(1897)Claude Monet※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。「セーヌ河の朝(ジヴェルニーのセーヌ河支流」。近くで見た時はふうん、なるほどねーという感じで通り過ぎてしまったんですが、遠ざかって振り返って見たとき、思わず心をわ...
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メアリー・カサット「オペラ座にて」

昨日に引き続き、オペラにまつわる絵画を。メアリー・カサットの「オペラ座にて」。ルノワールの作品とは対照的な、黒一色の衣装で観劇に没頭する女性の姿。At the Opera(1878)Mary Cassatt※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。服装といい閉じた扇子といい、やっぱりルノワール作品に見られる華やかさは皆無ですね。一方画面左上には、観劇そっちのけで手前の女性を見つめる男性の姿。男ってやつは……と何ともいえ...
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