足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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フェルメール「牛乳を注ぐ女」

有吉玉青の「恋するフェルメール」という作品を読みました。フェルメール37作品を巡る旅物語で、とにかく著者のフェルメール愛がものすごいんですね。作品を追いかけて東へ西へ、西へ東へ。読んでる自分も、彼女の恋を応援したくなってしまうくらい。これだけ熱烈に愛されるのだから、やっぱりすごい画家なんだな、と。 The milkmaid(c.1660) Johannes Vermeerこちらはヨハネス・フェルメール「牛乳を注ぐ女」。有吉玉青がベス...
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ゴッホ「桃の花咲く果樹園」

あした、3月30日はフィンセント・ファン・ゴッホの誕生日。代表作「ひまわり」の印象からか、炎の画家というネーミングのせいか、ゴッホというと夏ってイメージがあるので春に生まれたっていうのはちょっと意外な気もしますね。Orchard with Peach Trees in Blossom(1888)Vincent van Goghこちらは「桃の花咲く果樹園」。ゴッホにしては、ずいぶん優しい色使いですね。1888年の春に描かれた作品で、この2年前に彼は印象派の作品...
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横山大観「霊峰夏不二」と宮本輝「三十光年の星たち」

横山大観、87歳のときの作品「霊峰夏不二」。雲間からのぞく富士の山頂は、日本画家としての境地を思わせます。一歩一歩堅実に歩を進め、ついには雲海をも見下ろすほどの高みへ。 Mt.Fuji in Summer(1955)Yokoyama Taikan宮本輝の新作「三十光年の星たち」を読んだのですが、作中で横山大観に関する記述が出てきます。「霊峰夏不二」など、歳を取れば取るほど凄みを増していく大観の作品について語られたあと、場面をうつしてこ...
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ブラウエル「Youth Making a Face」

前回もご紹介した、アドリアーン・ブラウエル。17世紀のフランドルの画家ですが、相当なお酒好きだったようです。Youth Making a Face(1633)Adriaen Brouwerこちらはアドリアーン・ブラウエル「Youth Making a Face」。酒場で口の両端に指を引っかけて、「あっかんべー」みたいな仕草をする酔っぱらい。なんでしょう、ものすごい親近感が……。昨晩、一昨晩と2日続けて飲み歩いてたんですが、どちらも気心の知れた仲間同士だったの...
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ブラウエル「苦い飲み物」

( >ддд...
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東山魁夷「道」

ただ一本の道。地平線の向こうに何があるのやら、よく分からないままに歩く歩く。時に寄り道をし、時に道に迷い、時に後ろを振り返り、黙々と歩き続けるのが人生というものです。Road(1950)Higashiyama Kaii東山魁夷「道」。この絵を見ると、明日もがんばろうという気持ちにさせられます。それと同時に、「がんばったな、自分」って気持ちになるんです。僭越ながら国の制度設計に関する仕事にかかわらせていただいてたんですが、...
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ワッツ「ミノタウロス」

人間は誰しも心のなかに闇をかかえていて、普段は眠っている怪物が、ひょんなことで目を覚ますんですね。たとえば疑心暗鬼。情報に踊らされて我を失ったとき、目覚めた怪物によって傷つけられるのは自分自身です。衝動に駆られた行動ほど、後悔を伴うものです。Minotaur(1885)George Frederic Wattsフレデリック・ワッツ「ミノタウロス」。おぞましい怪物を描いた作品なのに、どこか哀れみを誘う、悲しい後ろ姿。迷宮に閉じ込め...
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ルドン「人間」

木炭画やリトグラフによる黒の時代を経て、神々しいまでの輝きを放つ、色彩豊かな作風に転じたフランスの幻想画家、オディロン・ルドン。彼の最晩年の作品が、こちらです。L'homme primitif(1915-16)Odilon Redonオディロン・ルドン「人間」。淡いパステルの色彩のなかで、人間のシルエットだけが黒く塗りつぶされています。「狩人」とも呼ばれるこの作品、ルドンの画家としての歩みを考えると、何とも意味深です。未完成のよう...
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ピーテル・ヤンセンス・エーリンハ「画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内」

昨日はひさびさにプライベートで外出。Bunkamuraザ・ミュージアムの「フェルメール<地理学者>とオランダ・フランドル絵画展」へ。3月頭に行ってきたばかりですが、また行ってしまいました。Interior with Painter, Woman Reading and Maid Sweeping(1665-70)Pieter Janssens Elingaピーテル・ヤンセンス・エーリンハの「画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内」。これは面白いな~と、まじまじ見入ってしまった...
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川瀬巴水「荒川の月(赤羽)」 ~震災を経験した版画家のフルムーン~

昨日は19年ぶりに月が地球に最接近する、スーパーフルムーンでした。いつもよりも明るく、皓々と闇夜を照らす満月に祈りを託した方も多いのではないでしょうか。Moon over Arakawa(1929)Kawase Hasuiこちらは川瀬巴水の「荒川の月(赤羽)」。「東京二十景」というシリーズの1点で、叙情的な荒川の岸辺と、雲間に冴える満月を描いた作品。この明るさと存在感は、昨日のスーパーフルムーンそのものですね。前回もご紹介した巴水で...
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川瀬巴水「馬込の月」 ~光と闇、あかり~

夜の深さを闇の恐ろしさを思い知らされた人は多いと思います。いっぽうで、月の美しさに星の明るさに気づかされた人も多いと思います。「馬込の月」(1930)川瀬巴水Moon at Magome(1930)Kawase Hasui照明デザイナーの石井幹子氏は、光から闇に至る中間領域にあるのは、柔らかな「あかり」であると著書「新・陰影礼讃」に記しています。どんなに深い闇の中にあっても必ずどこかに光があるはず。そして闇に飲まれず光を見失わなけ...
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ご報告

当ブログを贔屓にしてくださっている皆様、いつもありがとうございます。今回の地震を受けて、何ができるか……と考えてみると、やっぱり優先すべきは節電である、という結論に達しました。普段、ブログを更新するのは深夜1時前後なんですが、さすがにその時間帯にPCを起動させるべきではないと判断しました。それだったらなるべく早く布団に入って、節電につとめたほうがいいのかな、と。普段通りに過ごすことも僕らの務めだと、前...
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ターナー「ノラム城、日の出」

光あれ。Norham Castle, Sunrise(1835-40)Joseph Mallord William Turner福島に住んでいる友人がいて、ずっと連絡がつかずにいたんですが昨日メールで「無事」との報告がありました。思わず涙がでました。ひとりでも多くの人が、無事であってほしいと思います。また、亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。昨晩は6時に電気を消して、9時には布団に入りました。でも頭の中で考え事が渦巻いて、いつまでたっても眠れず。。結局...
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オーギュスト・コット「春」

東京は日曜から火曜にかけて、気温が17度くらいまで上がるそうな。何度もしつこいかもですが、あぁもう春なのですね。Spring(1873)Pierre Auguste Cotこちらはピエール・オーギュスト・コット「春」。木漏れ日の下、仲良くブランコをこぐ恋人たち。制作年次と、彼がブグローやカバネルのもとで学んだことを考えると多分これは神話の一場面なんでしょうね。それにしても、ボッティチェリの「春」を筆頭に春を題材にした作品ってホ...
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ジョン・ブレット「石割り」

ジョン・ブレット「石割り」。ひとつひとつ、コツコツと。The Stonebreaker(1857-58)John Brett文章に関して不適切な表現があり、ご指摘をいただきました。最初は「何だこの野郎」とよく読みもせず反発してしまったんですが、何度も読み返すうちに、そんな感情を抱いたことが恥ずかしくなり。。僕はまがりなりにも、文章表現を生業としている人間です。広告、しかも掲載媒体は新聞が中心なので、なおさら正確性が問われますし誤...
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バーレント・ファブリティウス「自画像」

Who is it ?Self Portrait(1650)Barent Fabritiusバーレント・ファブリティウス「自画像」。ちょっと前に話題になってた、マイケル・ジャクソンに激似の作品です。確かに似ている。ほんとそっくり。This is it !Bunkamuraで見られるとは思いもよらず、まさかの出会いに衝撃を受けてしまいました。で、あとでカタログを読み返していたら、この絵についてこんな一文が。 この描かれた人物の人相と風貌が 他界した「キング・オブ...
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マーク・デンステッダー「Helen Seated」

フェルメール展のあと、同じくBunkamuraのギャラリーで見たのがこちら。マーク・デンステッダー絵画展です。Helen SeatedMark Demsteaderマーク・デンステッダー「Helen Seated」。力強い描線、スタイリッシュな造型、けれど背景に溶け込んでしまいそうな、そのまま消え入ってしまいそうな、霧に包まれたような寂寥感の漂う作品です。ナタリー・インブルーリアの「Smoke」を思い出したんですが、いかがでしょう?モデルの雰囲気も...
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フェルメール「地理学者」

行ってきました、Bunkamura!「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」。今年から来年にかけてのフェルメール・ラッシュの第一弾ということで、否が応でも期待が高まる高まる♪The Geographer(1669)Johannes Vermeerということで、今回は同展のメインであるヨハネス・フェルメール「地理学者」をご紹介します。棚の上には地球儀、壁の右側には地図、男性の右手にはコンパス、そして右下の台の上には定規と、地理...
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ジンベリ「傷ついた天使」と星の王子さま

古今東西、天使を描いた作品は数多くあれどこれほど悲しく、寂しい作品はなかなかないと思います。フーゴ・ジンベリ「傷ついた天使」。フィンランドの画家が描いたのは、地に落ち、疲れ果てた天使の姿でした。The Wounded Angel(1901)Hugo Simberg額に包帯を巻き、力なくうつむく天使。白い羽根、白い衣服、そして右手には、しおれた白い花。傷ついた天使を運ぶのは、農民の子どもたちでしょうか。前の子どもは黒ずくめで、喪服...
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ミケランジェロ「ダビデ像」

ぼくらのヒーロー、ジョジョ。その特異な立ち姿は「ジョジョ立ち」と呼ばれ、こんなサイトができあがってしまうほど。多くのファンを虜にしているのです。で、そのジョジョ立ちのルーツをたどると……The original DavidMichelangeloミケランジェロ「ダビデ像」。荒木飛呂彦先生は、ミケランジェロやロダンの彫刻に影響をうけたのだとか。作品中にはこんなセリフもあるくらい。「おれってよ~~っ、やっぱりカッコよくて……美しいよな...
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キリコ「ヘクトルとアンドロマケ」

ゴゴゴゴゴゴゴ……ゴゴゴゴゴゴゴ……ゴゴゴゴゴゴゴ……Hector et Andromache(1917)Giorgio De Chiricoジョルジョ・デ・キリコ「ヘクトルとアンドロマケ」。同僚から「ジョジョの奇妙な冒険」を借りて読んでるんですがどうしてもこの作品を連想してしまうんですよね。なんとなく、立ちポーズもいわゆる「ジョジョ立ち」っぽいし、全体的な造型がスタンドっぽいし。名前も名前だし。。類似の作品だと、「ヘクトルとアンドロマケの別れ...
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クレー「魚たちのまじない」

芸術の本質は見えるものをそのまま再現するのではなく見えるようにすることにある。Fish Magic(1925)Paul Kleeパウル・クレー「魚たちのまじない」。暗い水底を泳ぐ魚たち、と思いきや花が咲いていたり時計が置いてあったり人物らしきシルエットがあったり。呪術的な、不思議な世界です。はっきりいって、こんな世界はありえない。見ようと思っても見えるものではない。けれどクレーは、この世界を「見えるように」したわけです...
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