足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

オーギュスタン・ルーアール「眠るジャン=マリー」

今日はうれしい祝日。損保ジャパンの「オランダ・ハーグ派展」と森アーツの「こども展」を見てきました。こちらは「こども展」に出ていた、オーギュスタン・ルーアールの「眠るジャン=マリー、あるいは眠る子ども第1番」。ベッドで眠る子どもにランプをかざして寝顔を描いたそうで、ちょっとだけ迷惑そうな表情かも(笑)寝てるんだから邪魔しないでよー、みたいな。「こども展」の模様は次回お伝えすることにして、今日はもう寝...
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松林桂月「春宵花影」

朧月夜の濡れた光にうつしだされた桜の花びら。薄影をまとい、みずからが微かに発光しているような、そんな印象さえ受けます。松林桂月「春宵花影」。この清廉なるたたずまいよ。練馬区立美術館で「松林桂月展」が開かれており、明治から昭和にかけて活躍した日本画家・松林桂月の作品が展示されています。最後の南画家ともいわれ、叙情的な水墨画を残した画家の歿後50年を記念するもので、東京国立近代美術館所蔵の「春宵花影」も...
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海北友松「雲龍図」

東京国立博物館で開催中の「栄西と建仁寺」展。開祖・栄西の800年遠忌にあわせて建仁寺ゆかりの宝物を集めた展覧会で、やはり目玉は俵屋宗達の「風神雷神図屏風」なわけですが、もうひとつの見どころは安土桃山時代の絵師・海北友松。実は海北友松展なんじゃないかと思うくらい、彼の作品が多く展示されているのです。  こちらは重要文化財「雲龍図」。阿吽の双龍が襖の左右に描かれ、見るものを威圧します。雷鳴でもって大気を...
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上村松園「焰」

元々は「生き霊」と名付けられるはずだった作品です。靄のような黒髪を口に含み、ぬっとこちらを振り返る禍々しい表情。そこにあるのは激しい嫉妬心のはずですが、目には微かな愉悦が浮かんでいるようにも感じられます。あるいは狂気とはこのようなものであるのか。獲物を絡めとる蜘蛛のように、ひたひたと歩み寄る。上村松園の異色の一枚、「焰」という作品です。Flame(1918)Uemura Shoen「焰」は謡曲「葵上」を題材に描かれた...
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俵屋宗達「月に秋草図屏風」

画家が意図したものではないにせよ、朽ちなんとする黒変の月は時のうつろいを感じさせ、哀れをさそうものでした。もとは金地に銀の月がかがやく、壮麗な屏風であったろうに。見る角度によっては光のなかに消えてしまう芒もまた、ひどく繊細ではかなくて。俵屋宗達「月に秋草図屏風」。出光美術館にて。この屏風は出光美術館の「日本絵画の魅惑」で展示されていました。隣には酒井抱一の「風神雷神図屏風」。静と動の両極のような、...
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琳派の傑作「風神雷神図屏風」が東京に集結!

琳派芸術のアイコンともいえる、「風神雷神図屏風」。俵屋宗達が描いたものを尾形光琳がうつし、光琳版を酒井抱一が、という具合に時代と場所をこえて受け継がれていきました。そして現代。これら3つの風神雷神図を、東京で見ることができます。俵屋宗達版は東京国立博物館の平成館(栄西と建仁寺展)、尾形光琳版は東京国立博物館の本館、酒井抱一版は出光美術館(日本絵画の魅惑)。今回、これら3つの「風神雷神図屏風」を見てま...
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モーリス・ドニ「楽園」

2010年の5月からブログをはじめて、もうじき5年目に突入しようとしています。そしてめでたく、今回1000記事目を数えました。よく続いたなぁと自画自賛。Paradise(1912)Maurice Denis記念すべき1000記事目は、ぼくが一番好きな画家で。モーリス・ドニの「楽園」という作品です。花々がうつくしく咲く海辺の地で、手を取り合っておどる人々。そこには天使のすがたもあって、つきることのない喜びに満たされています。実にドニらし...
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中村芳中「白梅小禽図屏風」

江戸時代後期の琳派の絵師といえば酒井抱一や鈴木其一の名前が浮かびますが、同じころに大阪から江戸へ下り、「光琳画譜」を出版した中村芳中という画家がいます。光琳を慕い、抱一たちとはまた違った世界を切り開いた画家に迫る展覧会が、千葉市美術館で開催されています。こちらは中村芳中「白梅小禽図屏風」。金地を背に白い花を咲かせる梅の木は、絵の具をにじませるたらし込みといい、簡略化された花弁といい、なるほど尾形光...
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東京国立近代美術館 工芸館の「花」展を見てきました

本好きで美術好きでカレー好きな自分にとって、神保町で働けるというのはこの上ない幸せなわけです。古本屋はいっぱいあるし、美術館も徒歩圏内にあるし、カレー屋もいっぱいあるし。そんなわけで、昨日は仕事のあいまに少し時間があいたのでお散歩がてら、東京国立近代美術館の工芸館へ行ってきました。春にあわせて、「花」という所蔵作品展をやってました。陶磁器や織物など、花を主題とした工芸品を集めた展覧会。優美で繊細な...
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レーピン「月光」

月のうえに火星がうかぶこんな夜は、なんだかさびしくなるものです。明日は月が燃え上がりまたすこしだけ心をみだされそうな気がします。Moonlight(1896)Ilya Repin美しいものになら ほほゑむがよい涙よ いつまでも かわかずにあれ陽は 大きな景色のあちらに沈みゆきあのものがなしい 月が燃え立つたつめたい! 光にかがやかされてさまよひ歩くかよわい生き者たちよ己(おれ)は どこに住むのだらう——答へておくれ夜に ...
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今年もウォーターハウスの「人魚」がやってきます!

めずらしく、2本続けて更新。肝心なことをお伝えしなければ! と思いまして。ななななんと!!今年もウォーターハウスの「人魚」が見られるんですって!!きゃーきゃー!Mermaid(1900)John Williams Waterhouseまさかの2年連続となる来日は、東京富士美術館で9月17日から開催の「華麗なる英国美術の殿堂 ロイヤル・アカデミー展」にて。サブタイトルは「ターナーからラファエル前派まで」となっていて、ウォーターハウスのほかに...
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ボッティチェリ「死せるキリストへの哀悼」

躍動的、といったらアレなんでしょうけど激しい悲哀がひしひしと伝わってくる表情やしぐさ、そしてこのみずみずしいばかりの色彩。サンドロ・ボッティチェリ「死せるキリストへの哀悼」という作品です。Lamentation Over the Dead Christ(c.1500)Sandro Botticelli気を失ったように後ろに倒れかかる女性が聖母マリア。左下でキリストの足に頬を寄せているのがマグダラのマリア。オレンジの衣装の男性は、茨の冠と矢を手にしてこ...
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ポッライウォーロ「貴婦人の肖像」

まさに横顔美人。初期ルネサンスの画家、ピエロ・デル・ポッライウォーロの「貴婦人の肖像」という作品です。Portrait of a Girl(c.1470)Piero del Pollaiolo控えめな佇まいながらも高貴な印象をあたえるのは、彼女の澄んだまなざしゆえでしょうか。真珠のジュエリーも決して仰々しくはなく、首元で光るルビーは加工前の原石。結婚記念に描かれたそうなので、汚れのなさや貞淑さをあらわしているのかな。ピエロ・ポッライウォー...
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原在正「睡猫図」

渋谷の松濤美術館で、なんと猫に焦点をあてた展覧会が開かれています。その名も「ねこ・猫・ネコ」。もうたまらにゃい!Sleeping CatHara Zaisei猫の絵といえばパッと思い浮かぶのは竹内栖鳳の「班猫」ですが、こちらも負けず劣らず素晴らしい猫です。原在正の「睡猫図」、江戸時代の作品。レンゲソウのかたわらで気持ちよさそうに眠る猫ちゃん、まさに春うららといった雰囲気であります。毛並みも実にやわらかそうで、モフモフし...
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アーサー・ヒューズ「四月の恋」

愛すれば心は軋み苛立痛むもの愛に漠とした後悔はつきものか目は無為の涙に濡れながら無為の習いによってのみわたしたちは結ばれる愛とはいったい何でしょう、いずれ忘れてしまうものなのに  ああ、いいえ、いいえ(テニスン「粉屋の娘」より)April Love(1855-56)Arthur Hughesアーサー・ヒューズ「四月の恋」。イギリスのロイヤル・アカデミー展に出品したとき、彼は上にあげたテニスンの詩を添えたそうです。愛とはいったい...
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土田麦僊「春」

今日は講談社野間記念館へ。「横山大観と大正・昭和の画家たち展」を見てまいりました。Spring(1920)Tsuchida Bakusenこちらは土田麦僊「春」。左に白木蓮を、右に赤い椿を置き、中央には幼子に手を差し伸べる母親の姿。その後ろには、梨の花が広がります。白、赤、そして緑。これらは代表作の「大原女」にも通じる色彩ですが解説文にもあったとおり、本作からは宗教的な雰囲気が感じられます。ぼくはこの作品を見たとき、モーリ...
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ウォーターハウス「ボレアス」

花嵐ですなぁ。Boreas(1903)John William Waterhouseウォーターハウス「ボレアス」。春の野辺で花を摘んでいたオレイテュア(アテネ王の娘)が、突然の突風に異変を感じる様子が描かれています。突風の正体は北風の神ボレアス。彼はオレイテュアをさらい、我がものとしてしまいます。風をはらんで大きくふくらんだショールが、優美さと緊迫感を強調していますね。今年はまだゆっくり桜を見る暇もなく、土日でなんとか……と思って...
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速水御舟「夜桜」

雨ですね。花の雨なら風流だけど、この感じだと花散らしの雨。切ないものです。最近ちょっと落ち気味で、いろいろ参っております。気分転換したいなぁ。。今日も明日もがんばろう。  ...
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