足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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モネ「夏」

高原で、のんびりと。天気がよければこんな風に過ごしてくる予定。Summer(1874)Claude Monet明日から、ちょいと軽井沢に行ってまいります。立原道造の展覧会をやっていて、それが7月中頃で終わってしまうので。ついでに近代文学の作家ゆかりの地を巡ってこようと思います。……ほんとは土曜から出発の予定だったんですが、疲れがたまっていたせいかどうにも起き上がれず。明日は早起きしなくちゃ。それは 花にへりどられた 高原...
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正井和行「虚貝」

浜辺に打ち寄せられた貝がら。中身はない、心もない。ただただうつろに波の音に耳寄せながら月の光にまかせているのでしょう。正井和行「虚貝(うつせがい)」。あはないかもしれないけれど、祈らずにはいられない。夜は涙をたたえたように、ぼんやりとけぶっています。裸の小鳥と月あかり郵便切手とうろこ雲引出しの中にかたつむり影の上にはふうりんさう太陽とその帆前船黒ん坊とその洋燈昔の絵の中に薔薇の花僕は ひとりで夜が...
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板谷波山「葆光彩磁草花文花瓶」(泉屋博古館分館)

出光美術館に続き、泉屋博古館分館でも板谷波山展がはじまっています。東洋の意匠とアール・ヌーヴォーを組み合わせ、新たな近代陶芸の世界を切り開いた明治〜昭和の陶芸家。先週、その格調高い光の世界を見てまいりました。こちらは板谷波山「葆光彩磁草花文花瓶」。薄絹でおおわれたような、しっとりなめらかな肌合い。光を包み込む「葆光彩磁」の代表的作品です。どこか砂糖菓子のような趣もあって、手の届きようのない崇高な輝...
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ヴァロットン「アンティミテ」

ナビ派のメンバーとして活動していたこともあってヴァロットンの作品は色彩感覚もすばらしいんですが、三菱一号館の「ヴァロットン展」では、彼のもうひとつの魅力に触れることができます。それは色彩の対極にある、モノクロームの世界です。Lie, Intimites(1897)Felix VallottonMoney, Intimites(1898)Felix Vallottonヴァロットンの版画シリーズ「アンティミテ」より、「嘘」と「お金」。かたまりのような黒と白で、大胆に描...
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ヴァロットン「赤い絨毯に横たわる裸婦」

思わずドキッと、そして釘付けに。フェリックス・ヴァロットン「赤い絨毯に横たわる裸婦」。三菱一号館美術館のヴァロットン展より。Reclining Nude on a Red Carpet(1909)Felix Vallotton頬杖をついて横たわる女性はさえざえとしたエロティシズムをたたえており、手を伸ばしても触れることがかなわない、それと分かっていて挑発しているような不遜な表情です。太いラインを境に色面は2つに分かれており、抽象的空間に女性が浮遊...
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ヴァロットン「ボール」

フェリックス・ヴァロットンといえば、連想するのはこの作品。2010年のオルセー美術館展に続き、三菱一号館美術館で開催中のヴァロットン展でも展示されていました。「ボール」という作品です。Ball(1899)Felix Vallotton麦わら帽子をかぶった女の子が、赤いボールを追いかけて陽だまりのなかを走る。向こうでは2人の女性が立ち話をしている。ただそれだけの、のどかな風景のはずなのに……なぜか胸騒ぎを覚えるのです。よく見れば...
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モーリス・ドニ「純潔の春」

以前にもご紹介しましたが、モーリス・ドニの「純潔の春」。画集に載っているのを見て一目惚れしてしまった作品ですが、もともと個人蔵だったものが、なんと三菱一号館美術館の所蔵になっていました。ヴァロットン展を見に行って、途中でこの作品と巡り会ったときの歓びといったら……。柔らかな色調、幸福にみちあふれた女性たちの表情。国内のドニ作品のなかでも、出色の作品だと思います。Virginal Spring(1899)Maurice Denisヴ...
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小林清親「東京両国百本杭暁之図」

家を出て椎の若葉に掩われた、黒塀の覆い横網の小路をぬけると、直ぐあの幅の広い川筋の見渡される、百本杭の河岸へ出るのである。幼い時から、中学を卒業するまで自分は殆毎日のやうに、あの川を見た。水と船と橋と砂州と、水の上に生れて水の上に暮らしてゐるあわただしい人々の生活とを観た。(芥川龍之介「大川の水」より)こちらは小林清親の「東京両国百本杭暁之図」。両国大川端の大名屋敷の一角から、川沿いを走る人力車夫...
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ジャン・フォートリエ「黒の青」

アンフォルメル(不定形の意)の先駆者として知られるジャン・フォートリエ。厚塗りのマチエール、破壊的な表現、前衛的なその作風を紹介する展覧会が、東京駅の東京ステーションギャラリーで開催されています。写実から始まり、アフリカ美術などの影響を受けながら抽象へ向い、やがて重苦しい黒の時代へ。第2次大戦中にはゲシュタポに捕まり、逃走後に避難先で「人質」の連作を制作。ここまでの流れを展覧会で追いかけると、やは...
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マティス「夢」

幸せな夢を見ました。電車のシートに並んで座って、たわいもないことを静かに語り合う。窓の向こうに見える空はとても青くて、なぜかぼくは空ばかり見ながらしゃべっていて。そんな夢でした。Dream(1940)Henri Matisseそれは 花にへりどられた 高原の林のなかの草地であつた 小鳥らのたのしい唄をくりかへす 美しい声がまどろんだ耳のそばに きこえてゐた私たちは 山のあちらに青く 光つてゐる空を淡く ながれてゆく雲を...
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シニャック「カシスの防波堤」

海の向こうに行きたいと思う。どこに行けばいいのか分からないのに。行き先を聞かなかったから今ここにとどまっていられるんだろうけど……。梅雨の晩は、気持ちまで湿っぽくなっていけません。The Jetty at Cassis, Opus 198(1889)Paul Signac海への道だつた やさしいことだつたしやべりながら はしやぎながら しづまりながらそれは明るい時だつたおまへの耳に日が揺れ濡れた木の間を光が洩れうすらいでゆく霧だつた 霧は空の...
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小林清親「柳原夜雨」

ついに梅雨入りですねぇ。小林清親「柳原夜雨」。雨に打たれた夜の情景を描いた明治期の版画です。人々が手にした灯は濡れた路面に反射し、尾を引くように長々と伸びています。傘生地もまたぼうっと浮かび上がり、夜の闇にいくつもの光が揺れているようです。あわただしく家路を急ぐ人々を見て、早くおうちに帰ろうよと人力車夫に犬が呼びかけている。雨降りの晩は、やはり家でのんびり過ごしたいものです。土日も残念ながら雨のよ...
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藤島武二「女の横顔」

日本橋のブリヂストン美術館で、「描かれたチャイナドレス」という展覧会が開かれています。チャイナドレスといっても、スリットから太ももがチラッとのぞくあれじゃなくてもうちょっと大衆的というか何というか、中国服と表現したほうがよさそうな。たとえばこんな感じです。藤島武二「女の横顔」。日本人画家の手による、ルネッサンスの肖像画のような中国服女性像。モデルは「お葉」、かつて竹久夢二のモデルであり、恋人でもあ...
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ゴッドワード「真昼の休息」

ジョン・ウィリアム・ゴッドワード「真昼の休息」。イギリス新古典主義のこの画家の作品には、このように気怠く甘美な、ある意味理想的な場面が多いようです。大理石のうえでゴロゴロと……さぞかし気持ちいいでしょうねぇ。Noon Day Rest(1910)John William Godward昨日は例によってロードバイクで川越まで、往復100kmほど走りました。途中で足をつって、そこから歩いたりゆっくりこいだりとだましだまし距離を稼いだものの、途中...
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