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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

アウロラの万年筆「テッラ」

「またか」って言われてしまいそうですが……。アウロラのテッラを買ってしまいました。次に買うなら緑色の万年筆かなー、となるとペリカンのスーベレーンかなーなんて妄想しながらこないだの土曜に某書店の文具売り場をうろついていたら、アウロラの限定品の「マーレ・ティレニア」という万年筆が置いてあったのです。それがまたきれいなグリーンで、上品な佇まいで、でも高くて……。さすがにそのときは我慢したんですが、一度気にな...
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ボッティチェリ「受胎告知」

どんなに素晴らしい作品を集めたとしても、どんなに素晴らしい構成であったとしても、たったひとつの作品によって展覧会の印象が大きく変わってしまうことがあります。Bunkamura ザ・ミュージアムの「ボッティチェリとルネサンス」も、そんな展覧会でした。もちろん良い意味で。Annunciation to the Virgin Mary(1481)Sandro Botticelliルネッサンス誕生の背景にあったフィレンツェ金融業、その証ともいえる金貨の数々。そしてメ...
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長澤蘆雪「降雪狗児図」

散り落ちる桜……ではなくて、雪とワンコ。かわゆいですなぁ。長澤蘆雪の「降雪狗児図」という作品です。Snow and Puppies(Edo period)Nagasawa Rosetsu縄文時代の昔から、人間とともに歩んできたワンコは画家にとっても格好のモデルでありました。ということで松濤美術館の「いぬ・犬・イヌ」という展覧会では、こんな愛らしいワンコ画を思う存分堪能できます。昨年の「ねこ・猫・ネコ」も楽しかったけど、今回もすばらしい!目尻...
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ユトリロとヴァラドン 母と子の物語

スュザンヌ・ヴァラドンとモーリス・ユトリロ。フランス美術史に名を残す母子の展覧会が、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開かれています。20世紀初めのモンマルトルの街並を描いたユトリロに関しては、美術ファンならよく知った名前だと思います。ですがヴァラドンとなるとどうでしょう。どちらかといえばルノワールやロートレックのモデルを務めた女性としてのほうが有名かもしれません。そしてパリに多くの浮き名を...
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川端龍子「金閣炎上」

京の遊郭に身を売られた女と、重度のどもり故に周囲から嘲笑される見習い僧侶。かつて寒村で兄妹同然に育った二人は五番町夕霧楼で再会し、悲恋は金閣(鳳閣寺)の炎上をもって終わりを告げる――。水上勉の代表作、「五番町夕霧楼」という小説のあらすじです。女が病魔におかされたことを知って、男はなぜ金閣に火を放ったのか。赤く染まった京都の空を見て、女は何を思ったのか。虐げられ続けた男と、それを見守り続けた女。二人の...
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清宮質文「山上の湖」

河瀬の音が山に来る、春の光は、石のやうだ。筧〈かけひ〉の水は、物語る白髪の嫗〈おうな〉にさも肖〈に〉てる。雲母の口して歌つたよ、背〈うし〉ろに倒れ、歌つたよ、心は涸〈か〉れて皺枯〈しわが〉れて、巌〈いはほ〉の上の、綱渡り。知れざる炎、空にゆき!響の雨は、濡れ冠る!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥われかにかくに手を拍く……(中原中也「悲しき朝」)中原中也の詩と清宮質文の版画は、「また来ん春…」という本で合わせて見ることがで...
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イヴ・クライン「火の絵画」

昨夜見た、夢のお話。Fire Painting(1961)Yves Klein外は火の雨が降っていて、道行く人や車や樹々が燃え上がっていた。ぼくは実家の階段の裏で、姉と一緒に息をひそめていた。窓の向こうから、火の柱が近づいてくるのが見える。「俺は生きるぞ、俺は生きるぞ」と必死で念じながら逃げ場などあるはずもなく、全身を激しい熱と痛みに取り巻かれて、気がつけばまわりには水色の景色が広がっていた。……という、なんだかひどい夢でし...
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モディリアーニ「アリスの肖像」

アリス! このたわいない話をうけとりその手でそっとしまっておいておくれ思い出の神秘な絆のなかに子供の日の夢が綯いまぜになったあたりに巡礼たちが遠い国で摘んできたとうに萎れてしまった花冠のように(ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」より)Alice(1915)Amedeo Modiglianiルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」。あまりにも有名な物語であり、登場人物や部分部分のエピソードは知っていたんですが実はいままで...
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ウィンズロー・ホーマー「新しい小説」

The New Novel(1877)Winslow Homerかれこれ1ヶ月くらい体調不良で、さすがにちゃんと休んだほうがいいだろうと次の火曜までお休みをいただくことになりました。4連休はうれしいけれど、外に出られないし……ということで積読本の消化に努めている次第です。ひたすらゴロゴロ。ゴロリン。そんなこんなで美術館にも行けませんし桜をちゃんと見ることなく春が過ぎてしまいそうで残念ですが、せっかくの機会なので一生懸命のんびりし...
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フェルメール(に帰属)「聖プラクセディス」

先月の話になりますが、国立西洋美術館でフェルメールの「聖プラクセディス」を見てきました。Saint Praxedis(1655)Johannes Vermeer2014年にオークションで個人収集家が入手し、翌年、国立西洋美術館に寄贈したという太っ腹な話で、日本の美術館がフェルメール作品を所蔵するのはこれが初となります。ただし作者がほんとうにフェルメールかどうかは議論の分かれるところで、国立西洋美術館も「フェルメールに帰属」という表現を...
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スティピュラの万年筆

スティピュラのモデルTラピスという万年筆を買ってしまいました。ペン先はチタンでできており、「TITANIO」との刻印が。一般的な万年筆のペン先は18金、14金や特殊ステンレスを使っていて、チタン製は調整が難しいこともあって珍しいそうです。金よりもやわらかく、しなやかな書き味で筆圧がなくてもすいすい書ける感じ。おもしろいです。インクは純正品のダークブルー。オーソドックスな色は初めてのような……(笑)クリップにはラ...
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