俵屋宗達「月に秋草図屏風」
画家が意図したものではないにせよ、
朽ちなんとする黒変の月は時のうつろいを感じさせ、
哀れをさそうものでした。
もとは金地に銀の月がかがやく、壮麗な屏風であったろうに。
見る角度によっては光のなかに消えてしまう芒もまた、
ひどく繊細ではかなくて。
俵屋宗達「月に秋草図屏風」。出光美術館にて。
この屏風は出光美術館の「日本絵画の魅惑」で展示されていました。
隣には酒井抱一の「風神雷神図屏風」。
静と動の両極のような、なんとも豪華な取りあわせです。
展覧会では琳派のほかにも、鎌倉〜室町の絵巻物や仏画、
室町時代の水墨画(能阿弥がすばらしかった!)、
同じく室町時代のやまと絵屏風、
浮世絵、文人画、狩野派と等伯、仙がい、工芸品などなど
出光美術館の所蔵品を出し惜しみなく展示。
しかも前期後期で大幅に作品が入れ替わるとのこと。
これはもう一回行かねばなるまいです。
会期は6月8日まで、後期展示は5月9日から。
まずはGW前に見にいくことをおすすめします。
今日も明日もがんばろう。
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