加山又造「冬」
また忙しくなってまいりまして、
徹夜だったり終電間際だったり。
しばらく我慢の日々になりそうです。
Winter(1957)
Kayama Matazo
加山又造の「冬」という作品。
季節外れもいいところですが
なんとなくそんな気分でありまして。
その背中はあまりに厳しくて、寂しいな。
孤高といえば聞こえはいいけど
白い雪へのあこがれは隠しようもない。
きらびやかでもないけれど
この一本の手綱をはなさず
この陰暗の地域を過ぎる!
その志明らかなれば
冬の夜を我は嘆かず
人々の憔懆のみの愁しみや
憧れに引廻される女等の鼻唄を
わが瑣細なる罰と感じ
そが、わが皮膚を刺すにまかす。
蹌踉めくままに静もりを保ち、
聊かは儀文めいた心地をもつて
われはわが怠惰を諫める
寒月の下を往きながら。
陽気で、坦々として、而も己を売らないことをと、
わが魂の願ふことであつた!
(中原中也「寒い夜の自画像」)
今日も明日もがんばろう。
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