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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

デュフィ「ヴァイオリンのある静物:バッハへのオマージュ」

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この展覧会を紹介するのをすっかり忘れていました。
Bunkamuraザ・ミュージアムの「デュフィ展」です。
日曜で終了してしまいましたが、とても素晴らしかったので。


デュフィ「ヴァイオリンのある静物:バッハへのオマージュ」
Still life with violin: Hommage to Bach(1952)
Raoul Dufy




ラウル・デュフィは20世紀前半にフランスで活躍した画家。
印象派からフォービズムへと画風を変化させながら、
装飾芸術や木版でも腕をふるっています。
展覧会ではその変遷をたどることができるのですが、
作品がどんどん軽快に、鮮やかになっていくんですよね。
言い尽くされた比喩なんでしょうけど、その佇まいはやはり音楽のようで。
旋律がカンバスできらめいているような……。


実際、デュフィは音楽と関連した作品も多く残していて
今回ご紹介する「ヴァイオリンのある静物:バッハへのオマージュ」もそのひとつ。
目に鮮やかな深紅の部屋にヴァイオリンが置かれ、
壁には草花の装飾が踊るように描かれています。
右側の壁には「花束」という画中画が飾られ(この作品も展覧会で展示されてました)、
赤の世界に清涼な青を呼び込んでいます。
見ているだけで幸せな気分になれる、そんな一枚です。

デュフィ「花束」
画中に描かれた「花束」。宇都宮美術館の所蔵です。



この作品に限らず、デュフィの作品はどれも即興演奏のような味わいで
見ているうちに足もとがふわっと軽くなったような気分になります。
なんとなく、Bunkamuraの雰囲気にも合っている気がして
とても満ち足りたひとときを過ごせました。
それではせっかくなので、デュフィの作品をもういくつか。


デュフィ「馬に乗ったケスラー一家」
「馬に乗ったケスラー一家」。図録の表紙に採用された作品です。



デュフィ「パリ」
時間によって異なる街の表情を描いた「パリ」。



デュフィ「マキシム」
華やかなドレスの女性たちを描いた「マキシム」。



……もっと早く紹介しておくべきでした。
展覧会が始まってすぐに見に行ったんですが、
忙しさにかまけて放置してしまって。。反省。




おまけのバッハ。






今日も明日もがんばろう。
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