足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ホドラー「真実、第二バージョン」

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10月7日より国立西洋美術館で「ホドラー展」が始まりましたが、その前に。
国立新美術館の「チューリヒ美術館展」でも、ホドラーの作品が展示されてるんです。
画家の作品だけを集めた部屋が設けられ、そこには6点の作品が。
ホドラー展への期待がむくむくと高まる作品群でありました。


ホドラー「真実、第二バージョン」
The Truth, Second Version(1903)
Ferdinand Hodler




こちらはフェルディナント・ホドラー「真実、第二バージョン」。
両手を広げて中央に立つ女性は「真実」の寓意。
周囲の男性たちはみな黒い布で顔を覆っており、
真実から顔を背ける悪として描かれています。
これ、よくよく考えたら絵の前に立った鑑賞者を加えることで、
「悪」の円が完成するわけですよねぇ。


ホドラーはこのような、類似したポーズを繰り返し描くことで
秩序や統一を生み出す「パラレリズム(平行主義)」を提唱しています。
リズムと均衡、寓意、写実、そして象徴主義。
約2m×3mの大画面は、圧倒的な存在感で鑑賞者を睥睨しているかのようでした。



ホドラーはスイスの象徴主義を代表する画家。
写実から装飾、そして象徴へと変遷し、
代表作「夜」がピュヴィス・ド・シャヴァンヌに絶賛され、
これをきっかけに国際的な画家として名声を高めていきます。
とはいえ、日本国内での認知度は今ひとつかもしれません。
チューリヒ美術館展および、ホドラー展をきっかけに
画家の魅力が広く知れ渡るといいなぁと思っております。
というか、早くホドラー展見に行かなくちゃ…。





今日も明日もがんばろう。
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2 Comments

applebee says..."真実と「悪」"
鑑賞者を含むことで完成する「悪」の輪とは、何とも面白い視点ですね。

真実から目をそむける「悪」。
確かにそんなところが自分自身にある、とハッとしてしまいます。

「悪」が真実の反対側に位置するかどうかはわかりませんが、真実から一旦離れなければいけない場面が、悲しい哉、大人の世界にはよくありますね。

真実は少し正義と似ていて、自身の真実を突き詰めすぎると、他者を傷つけてしまったり、自分にとっても酷だったりするのかもしれないですね。
2014.10.13 10:32 | URL | #- [edit]
スエスエ201 says..."Re: 真実と「悪」"
> applebeeさん

こんばんは。コメントありがとうございます。
真実とは何ぞや……と考えてしまいました。
たとえ背を向けたり距離を置いたとしても、
変わらずそこに在り続けるのが真実かもしれません。
正義は目を離したらなくなってしまったり、逃げても追いかけてきたり…(笑)
2014.10.14 03:20 | URL | #- [edit]

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