足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ホドラー「昼」

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台風が迫るなか、むしろチャンスは今しかないとばかりに
国立西洋美術館の「ホドラー展」へ行ってきました。
結果は見事にすいておりまして、
スイスを代表する画家の作品群を、その画風の変遷を、
思う存分満喫したのでありました。


ホドラー「昼3」
The Day, Third Version(c.1900/10)
Ferdinand Hodler




こちらはフェルディナント・ホドラー「昼」。
同題の作品がいくつか存在するそうで、今回展示されているのは第三バージョン。
3人の裸婦が円座し、その中央に光があるのか、
女性達はそれぞれ異なるポーズをとっています。
まぶしそうに顔を隠す者、手を合わせて光を受け入れる者、
そして光を全身で受け止めようとするもの。
リズミカルに女性を配置しながら、三者三様の意味を持たせ
さまざまな思考に誘う構図をとっているんですねぇ。


この「昼」という作品は、ホドラーの出世作「夜」と対をなすそうです。
「夜」に描かれているのは、誰もが寝静まった夜に、
漆黒の影で表された「死」の存在に怯える男性の姿。
死に取り憑かれた男性(夜)と、光を受け止める女性(昼)――
その対比は、前回ご紹介した「真実」で描かれた男女にも当てはまるかもしれません。
ちなみに中央の女性のポーズもまた、「真実」に共通するもの。
ホドラーは「昼/真実」のスケッチの隣に、以下のように記しています。

昼は女性像のその身振りによって、隠匿という存在を追い払っている。
同時にその動きによって、彼女が目にするもの、
見ることができるものの動きを体現している。
それは、明快さというものに心を動かされた女性なのである。



ホドラー展とチューリヒ美術館展は
やっぱり合わせて見ておいたほうがいいですね。
「夜」がなかったのが残念ですが、
今後の楽しみにとっておきたいと思います。
会期は2015年1月12日まで、そのあと兵庫に巡回です。


ホドラー「夜」
参考:ホドラー「夜」




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