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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

尾形光琳「紅白梅図屏風」

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金曜にお休みをいただいて、熱海へ一泊一人旅にいってきました。
お目当てはMOA美術館の「光琳ART」。
尾形光琳300年忌を記念する特別展です。


尾形光琳「紅白梅図屏風」(国宝)
Red and White Plum Blossoms(eco, 18th century)
Ogata Korin




こちらはMOA美術館所蔵の国宝、尾形光琳「紅白梅図屏風」です。
梅の咲く時期にこの屏風を見てみたいと、長年の夢がようやくかないました。
幹の大部分を画面外にかくした白梅と、画面いっぱいに咲き匂う紅梅。
そのあいだには、豊かな水流が末広がりに流れていきます。
一歩まちがえばグロテスクにもなりかねない、絶妙なバランス。
水流はもともと銀色であったのか、それとも描かれたときからこの色だったのか、
あれこれ思いを巡らしながら鑑賞いたしました。
ちなみに、この梅のモデルは京都の下鴨神社の梅だそうです。
来年の春は、京都で梅見を楽しみたいものです。


MOA美術館の「光琳アート」では、会場を入ってすぐに
この「紅白梅図屏風」が出迎えてくれます。
屏風の下に目をやれば、屏風と現実のあわいにこぼれ落ちたような花びらがいくつか。
須田悦弘の木彫りの梅による、なんとも心憎い演出でした。
そして後ろを振り返れば……そこには根津美術館所蔵の「燕子花図屏風」が!
どこか艶かしくもある「紅白梅図屏風」が妙齢の女性であるなら、
花々が踊るように描かれた「燕子花図屏風」は初夏を喜ぶうら若き乙女でしょうか。
向かい合わせに置かれた国宝のあいだで、まさに感無量であったのです。


MOA美術館の「光琳ART」は3月3日(火)まで。
4月からは根津美術館で「紅白梅図屏風」と「燕子花図屏風」の競演が見られますが、
展覧会の内容は大きく異なるそうですし、
おそらく根津のほうは混雑がすごいことになるでしょう。
ぼくはここぞとばかりに、金曜に熱海で見て、土曜もまた見に行って…
この目にしっかり焼き付けておきました(笑)
展覧会の模様は、次回も続けてご紹介したいと思います。


光琳アート




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