ムリーリョ「物乞いの少年(蚤をとる少年)」
17世紀スペインの画家、ムリーリョ。
「無原罪の御宿り」など宗教画で知られる画家ですが、
こちらは初期の風俗画。
「物乞いの少年(蚤をとる少年)」という作品です。
国立新美術館の「ルーブル美術館展」にて。
A Beggar Boy Picking a Flea(1647-48)
Bartolome Esteban Murillo
熱心に蚤を取る少年。
かたわらには水差し、芋、海老が描かれており、
昼食後のひとときであると考えられます。
となると、「物乞い」ではない――という説もあるみたい。
継ぎをあてた衣服や汚れた足の裏など
貧しいことに変わりはないだろうけど……。
なぜだろう、何か神々しさを感じるんですよね。
カラヴァッジョばりの明暗表現や写実性は
ルーブル美術館展の数々の名品のなかでも際立っていました。
個人的にはこの作品がベストだったかな。
一度実物を見たいと思っていたので、ありがたい限りです。
今日も明日もがんばろう。
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