足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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ロートレック「赤毛の女」

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人間は醜い。
されど人生は美しい。


赤毛の女性



冒頭の言葉は、ロートレックが残したもの。
1000年以上も続く名門貴族に生まれながら
少年時の事故で両足の成長が止まってしまい、
やがて父親からも見放されたロートレックがたどり着いたのは
パリの歓楽街・モンマルトルでした。
そこで出会ったのが、たくましく生きる娼婦たち。
以下、「迷宮美術館 巨匠の言葉」より抜粋。


生きるため、家族のために体を売る女性のたくましさ、
つらい境遇でも失われない優しさに惹かれ、
ロートレックは娼婦たちと打ち解け、娼館で寝起きするようになる。
彼女たちの愚痴を聞いたり、悩みの相談に乗ったり、
ラブレターを代筆することもあった。
娼婦たちもまたロートレックには心を開き、
普段客の前では見せない姿をロートレックの前ではさらけ出したのである。



彼が描きたかったのは、モデルの外見ではなく内面でした。
「職業モデルは、いつだって剥製のようだ。でも、彼女たちは生きている」
ロートレックにとって娼婦とは、
どんな女性よりも汚れなく、美しい存在であったと――。


「赤毛の女」は、そんなドガの思いが込められた一枚。
一般に西洋絵画で赤毛の女というと
ファム・ファタール、すなわち魔性の女を連想しますが、
この作品では魔性どころか、
きわめて自然体な女性の後ろ姿が描かれています。
パリの歓楽街にあって、ロートレックだけが見ることができた
娼婦たちの真実の姿といったところでしょうか。
その背中はたくましく、そして美しい。


ちなみにロートレックが師とあおいだのがドガでした。
親子ほども歳の離れた2人はやがて決別してしまうのですが、
ドガもまた、当時は娼婦のような存在だった踊り子を多く描いているんですよね。
そして「赤毛の女」は、1886年の第8回印象派展に
ドガが出品したパステル画の連作の影響を受けているのだそうです。
そのパステル画のなかには、「浴盤(湯浴みする女)」という作品が……。
別れてなお、ロートレックはドガのことを意識していたのでしょうね。





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