フリードリヒ「大猟場」
見晴るかす大平原。
カスパー・ダーフィト・フリードリヒ「大猟場」。
ドイツロマン派の画家による、渾身の心象風景。
Largeness(c.1832)
Caspar David Friedrich
以下、小笠原洋子「フリードリヒへの旅」より引用。
天と地が交わる点には、一枚の帆を掲げた孤舟が、天地久遠の間に抱かれる姿で流れていく。
図版などでは見出すことができにくいが、よく見ればそこには櫂を持つ人がいる。
青い空には黄色い光雲がたなびき、この画家が好んで描いた北極光を彷彿させる。
レンズという物質を駆使して精神風景のリアリズムに迫るこの作品は、
おそらく彼がついにとりだした、理想郷を映すための内なる魚眼レンズだった。
大胆な構図と部分の拡大化にも違和感はなく、
悠久にいざなわれる心象風景として咀嚼されている。
(小笠原洋子「フリードリヒへの旅」より)
お盆の時期ですが、さすがに旅行も帰省も控えてまして
この3連休も自宅でごろごろと過ごしております。
美術書ぱらぱらめくりながら現実逃避。
鬱々と……というわけではないですが、
やっぱり自身の内面を見つめる機会が増えるものですね。
とはいえ浅くて狭いわが心ゆえ、特別何かが見つかるわけでもなく。
ちっぽけな自分に気付かされるだけなわけです。
小さな部屋で、小さな自分を見つめたって埒があかない。
いっそ大自然に抱かれて、マスクなしで思いっきり深呼吸をしたい…
そんな今日この頃であります。
あ、せめて自宅の空気を良くしたいと思い、
順調に観葉植物が増えていってます(笑)
こないだは高さ140センチくらいのパキラを買ってしまいました。
場所をとるけど癒されますね。
このまま自粛生活が続いたら、
ぼくの家はジャングルのようになってしまうかもしれない。
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