ウィンズロー・ホーマー「夏の夜」
土日は伊東まで旅行に行ってました。
会社の同僚と7人で、踊り子号に乗って。
今年は夏らしいことを何もしてなかったんで、
ギリギリセーフ(9月だけど)で海を見られて大満足です。
Nuit d'été(1890)
Winslow Homer
ということで、海にまつわる絵画をご紹介。
ウィンズロー・ホーマーの「夏の夜」です。
1890年発表、オルセー美術館所蔵の逸品。
月明かりに優しく照らし出された浜辺、
そこで踊る女性たちの姿。
2人の影が水平線まで伸びているようですが、
これは波と月光が織りなす海の表情。
しかし踊る後ろ姿と絶妙に重なり合うことで、
全体的に何とも言えない詩情が生まれています。
夏の終わりを惜しむような、幻想的な光景ですね。
ウィンズロー・ホーマーは、アメリカ出身の画家。
海辺で暮らし、刻々と変わる海の表情を描き続けたそうです。
僕も今回ひさびさに海に行ったわけですが、
ロマンチックな気持ちになったり、童心にかえったり、
将来のことに思いを馳せたり、過去のことに思いを巡らせたりと
海には人の心を揺り動かす何かがあるようです。
ホーマーが海を描き続けた気持ちが、なんとなく分かる気がします。
■追記 2012/07/16
ブリヂストン美術館の「ドビュッシー、音楽と美術」で、
ホーマーの「夏の夜」が展示されていました。
実物は海面がきらきらと輝いていて、えも言われぬ美しさで。
気になったのは、画面右側、水平線上に置かれた赤い点。
これは対岸の光をあらわしているんでしょうか。
ということは……別れを暗示しているのかなぁ。
ぽちっとお願いします!



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