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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

石塚真一「Blue Giant Explorer」

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このブログではあまり紹介してませんでしたが、
実は漫画が大好きです。
文学やアート、映画、音楽も好きだけど、
歴でいったら漫画が一番かもしれません。


大学生のときにバイトしてたコンビニが、
店の半分が本屋という変わったつくりでして
夜勤のバイトとなると暇な時間もかなりありまして(さぼってるだけ)、
新しい雑誌や単行本が入荷されるとひたすら読みふけっておりまして。
ジャンプやマガジンみたいな少年誌から
ビッグコミック系の青年誌、
さらには漫画ゴラクみたいなオッサン誌まで、ひととおり目を通してました。
当時に比べれば読む量も買う量もだいぶ減りましたが、
いまでも新刊を心待ちにしている作品がいくつかあります。
そのひとつがこちら。
石塚真一の「Blue Giant」シリーズです。
一昨日、シリーズ最新作の「Blue Giant Explorer」2巻が発売されまして
本日ようやく入手した次第です。





「絶対にオレは世界一のジャズプレーヤーに、なる」
ジャズに魅せられた仙台出身の高校生、宮本大が
生涯のパートナーに選んだのは、テナーサックス。
シリーズ第一弾の「Blue Giant」(全10巻)では主人公がジャズと出会い、
やがてトリオバンドを結成して頭角を現していく姿が描かれ、
続く「Blue Giant Supreme」(全11巻)では、
単身ドイツに渡った主人公が国籍も価値観も異なる新たな仲間と出会い、
各国をめぐるツアーの果てに英国最大級のロックフェスへ。


そして第3弾の「Blue Giant Explorer」。
主人公の大はアメリカ西海岸のシアトルへ。
世界一のジャズプレイヤーを目指し、再び孤独な戦いが始まるわけです。




この作品を読むまで、ジャズはどちらかというとおしゃれな音楽ってイメージだったんですが
いやいやこれが、ものすごく泥くさくてものすごい熱量なんですよね。
主人公は見てて心配になるくらいに、サックスに対して真摯で愚直。
それこそ雨の日も風の日も、夏の暑さにも負けず
屋外での練習を続けて成長していくわけですが
真摯で愚直だからこそ、
ときにエゴイスティックともとれる決断を下さなければならない。
最新刊では、このあたりの姿勢・精神性に対して、疑問が投げかけられたりします。
「それって、ハッピーなのかい?」と。
ただただ努力と根性で成り上がっていくわけではなく、
こうした様々な価値観と出会いぶつかりながら成長していくのも
この作品の見どころだったりするんですよね。
そして演奏シーンがもう圧巻。鳥肌ものです。


ジャズの本場アメリカで、大はどんなふうに成長していくのか。
そしてかつての盟友、雪祈との再会はあるのか。
これからの展開に期待でございます。


ちなみにこの作品、表紙のアートワークも素敵なんですよね。
溜息でちゃう。

   



以下、特設サイト。試し読みもできます。
https://bluegiant.jp/



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