モーリス・ドニ「家族といる画家の自画像」
昨日行ってきた、損保ジャパン東郷青児美術館の
「ウフィツィ美術館 自画像コレクション」。
画家たちの顔、顔、顔。
レンブラントやカラッチ、藤田嗣治、キリコ、シャガールなど
なんとも豪華な面々で、オールスター勢揃いといった印象。
本場で見られたら幸せだろうなぁとつくづく思いました。
なかでも一番印象に残ったのが、
モーリス・ドニの「家族といる画家の自画像」。
そもそもこの作品が一番のお目当てだったんですが、
期待を裏切らない、すばらしい作品でした。
Autoritratto(1916)
Maurice Denis
何がいいかって、この色使いが好きなんです。
ゴッホの力強い色彩とは真逆の、
観る者を静かに惹き付ける柔らかな色彩。
ノスタルジックで幻想的な
この静かな色使いこそ、ドニの真骨頂だと思います。
画中に描かれた人物は、すべてドニの家族。
右上で子どもを抱く女性は、ドニの妻のマルト。
彼女はこの作品が描かれた3年後の1919年に亡くなり、
ドニはその後、新妻のエリザベートを迎えます。
そして1921年、ドニは本作のレプリカを制作します。
そこで描かれたのは、仲良く抱擁しあうマルトとエリザベート、
かつてマルトに抱かれていた、末子フランソワの成長した姿です。
家族を愛したドニの限りない優しさと、
今は亡き前妻マルトへの思い、画家としての決意が
こうした作品の変化に如実にあらわれています。
Autoportrait devant le Prieuré(1921)
Maurice Denis
「ウフィツィ美術館 自画像コレクション」は、
11月14日(日)までの開催。
ホームページはこちらです。
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