アンドリュー・ワイエス「クリスティーナの世界(習作)」
一昨日はジョン・レノン・ミュージアムの後、
北浦和に移動して埼玉県立美術館へ。
「アンドリュー・ワイエス展 オルソン・ハウスの物語」を見てきました。
アンドリュー・ワイエスは、アメリカを代表する画家の一人。
こちらは「クリスティーナの世界」の習作です。
クリスティーナは、ワイエスの別荘の近くにあった
「オルソン・ハウス」に住んでいた女性。
彼女は幼いころから脚に障害があり、
しかし不自由さをものともせず、
数キロ先の学校まで自力で歩いて通っていたのだとか。
そんな彼女と、働き者の弟・アルヴァロの生き方に心を打たれたワイエスは、
30年間にわたって彼らの生活とオルソン・ハウスを描き続けたそうです。
「クリスティーナの世界」は、ワイエスの代表作として名高い傑作なんですが
個人的にはこちらの習作のほうが好きだったりします。
画面の多くを白のまま残して、彼女の背中を強調することで
より生きる意志というか、彼女の強さが伝わってくる気がするんですよね。
あえて画面の多くを隠すことで、作品の魅力が一点に集約されるような。
それに全体像を見せてしまうと、
逆に哀れみや同情といった余計な感情が生まれてしまうわけで。
やっぱり習作の方が好きだなぁ。
↑ こちらが有名な「クリスティーナの世界」
「オルソン・シリーズ」は朝霞の丸沼芸術の森が多く所蔵しており、
今回はこのコレクションの全貌を紹介する、
最初で最後の展覧会なのだそうです。
埼玉県立美術館は公園の中にあって周囲の雰囲気もすてきだし、
館内も人が少なくて落ち着いていて、
美術ファンにはおすすめです。
開期は12月12日まで。
ホームページはこちらです。
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