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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ヴィジェ=ルブラン「娘と一緒の自画像」とベルト・モリゾ「ゆりかご」

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フランスの女流画家、ヴィジェ=ルブラン。
マリー・アントワネットのお抱え画家というイメージが強い彼女ですが、
実は働くお母さんとしての一面もあったようです。


娘と一緒の自画像
Madame Vigée Le Brun, Autoportrait avec sa Fille(1786)
Marie Élisabeth-Louise Vigée Le Brun




こちらは「娘と一緒の自画像」。
母娘が仲良く抱き合う、微笑ましい場面が描かれています。
娘は母(ルブラン)の首に手を回し、
「お母さん大好き」なんて言葉が聞こえてきそう。
でもよく見ると2人も見事なカメラ目線で、
うがった見方をすると
ちょっとわざとらしいかな?なんて……。
このへんはやっぱり、肖像画家ゆえなんでしょうか。


同じく母親として絵筆をふるい、母娘の姿を描いた画家として
思い浮かぶのがベルト・モリゾ。
印象派の画家としてはもちろん、
エドゥワール・マネのモデルを務めたことでも知られています。
彼女の作品もちょっと見てみましょう。

ゆりかご
Le bercau(1872)
Berthe Morisot




1872年作、74年の第1回印象派展に出品された「ゆりかご」です。
こちらではルブランの作品とは対照的に、
頬杖をついていとおしげに愛娘を見つめる母親(モリゾ)の姿が描かれています。
ゆりかごで眠るのは、次女のブランシュ。
あどけなく、満ち足りた表情で眠っていますが、
よく見ると右腕を折り曲げて、まるでお母さんの真似をしているようです。
ルブランの意識的な母娘像と、モリゾの無意識的な母娘像。
皆さんはどちらがお好みでしょうか?


さて、前回も書きましたが、来年3月に、三菱一号館美術館で
ルブランの企画展「王妃の画家ヴィジェ=ルブラン」をやるようで。
こちらのホームページで、今後の予定を見る事ができます。
11月には「カンディンスキーと青騎士」、
来年9月にはロートレックも。
なんと豪華な!



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(2005/10/06)
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