ピカソ「シュミーズ姿の少女」
青空に手を伸ばしても、
手は虚空を泳ぐばかり。
青い海をコップに閉じ込めようとしても、
少し濁った海水がたゆとうばかり。
青は手に入らないから美しい。
手に入らないから哀しい。
Girl in a Chemise(1905)
Pablo Picasso
パブロ・ピカソの「シュミーズ姿の少女」。
青の時代、1905年の作品です。
正直に言ってしまうと、僕はピカソがあまり好きではないのです。
ピカソの絵は、見ているだけで何だか疲れてしまう。
見ているだけなのにエネルギーを必要とする。
見なきゃいけない、と思う。素通りはできない。
けれど絵の前に立ちつくしたところで、
彼の絵を理解することなんてできない。
「すごい」とか「きれい」とか、
どれだけ頭をひねってもそんなうわっつらの言葉しか出てこない。
いつか理解できる日がくるのかな、なんて思いながら
疑問符を持ち帰るのです。
何よりも理解しがたいのは、
ピカソが青の時代を捨て去ったこと。
そしてばら色の時代をも捨て去ったこと。
凡人には絶対になしえない、とんでもない行いだと思う。
それこそが、ピカソが天才たるゆえんなのだと思う。
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