足立区綾瀬美術館 annex

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クロード・モネ「日傘の女性」(オルセー美術館展その7)

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オルセー美術館展の副題は、「ポスト印象派」。
とすれば、印象派の重要人物である
クロード・モネを紹介しないわけにはいかないでしょう。
今回の目玉でもある「日傘の女性」は、1886年の作品。
再婚相手のアリス・オシュデの連れ子、シュザンヌがモデルとされています。


日傘の女性
Woman with a Parasol(1886)
Claude Monet




透き通るような青空と風になびく鮮やかな草花、
そして風景に溶け込むような
白いドレスの女性が印象的な本作は、
「風景画のように戸外の人物を描く」という目標のもと描かれたとか。
手にした日傘の裏地は足元の草花に呼応するような鮮やかな緑。
この緑が全体を引き締めるアクセントになっていますが、
反面、女性の表情は省略されており
それが一層、幻想的な雰囲気を醸し出しています。
この絵には女性が左を向いているバージョンもあり、
モネにとって重要な作品であったことが伺えます。


↓日傘の女性(左向き)
日傘の女(左向き)



さて、これとよく似た女性が登場する作品を、
モネは11年前の1975年に発表しています。
タイトルは「散歩道」、
モデルは先妻のカミーユと息子のジャン。
裏地が緑の日傘を掲げ、白いドレスを風になびかせて・・・。
この4年後、カミーユは病で世を去ります(詳しくはこちら)。


↓散歩
散歩



日傘の女性」において、モネはシュザンヌをモデルにしながらも
亡き最愛の人、カミーユを思い描いていたのでしょう。
この世には存在しない人だからこそ、
風景と同化し、表情のない顔を持ち、
しかし優しげな雰囲気を漂わせているのではないでしょうか。
やがてモネは自身の作品に人物を描くことをやめ、
積みわらや睡蓮などの連作に没頭していきます。
「日傘の女性」はモネにとってカミーユとの再会であり、
そして永遠の決別だったのかもしれません。



オルセー美術館展のサイトはこちら
モネの作品は「日傘の女性」のほか、
「睡蓮の池、緑のハーモニー」など計5点が展示されています。


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