メアリー・カサット「オペラ座にて」
昨日に引き続き、オペラにまつわる絵画を。
メアリー・カサットの「オペラ座にて」。
ルノワールの作品とは対照的な、
黒一色の衣装で観劇に没頭する女性の姿。
At the Opera(1878)
Mary Cassatt
※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます。
服装といい閉じた扇子といい、
やっぱりルノワール作品に見られる華やかさは皆無ですね。
一方画面左上には、観劇そっちのけで
手前の女性を見つめる男性の姿。
男ってやつは……と何ともいえない気分になりますが、
それは女流画家であるカサット自身が抱いていた
男性社会に対する不満であり、
ある意味本作は挑戦状みたいなものだったのかもしれません。
アメリカからフランスに渡り、印象派の画家として活躍したカサットですが
男性社会においていろんな苦労があったのではないでしょうか。
という説があるようですが、
いやいやこの翌年には、派手な身なりで扇子をパッと開いている作品も。
でもよく見れば、扇子で顔を隠しているようでもあり。。。
こっち見てんじゃないわよと言われているようでもあり。。。
要するに、女心はよくわからない、ということで。
At the Theater(1879)
Mary Cassatt
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