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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

テオドール・ルソー「夕暮れのバルビゾン村」

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今日は朝から日曜美術館の「ミレー傑作10選」を見て、
頭の中はバルビゾン派一色の状態で府中市美術館へ。
「バルビゾンからの贈り物 ~至高なる風景の輝き」を見てきました。


夕暮れのバルビゾン村
Village de Barbizon au Soleil Couchant(c.1864)
Théodore Rousseau



こちらはテオドール・ルソーの「夕暮れのバルビゾン村」。
実物はもっと赤が強くて、
それこそ地平の向こうから、木々の間から
夕焼けの赤が迫ってくるような印象でした。
大地を染めるどころか、
飲み込んでしまいそうなほどの雄大な光。


テオドール・ルソーは十数年にわたってサロンに入選できない時期があり、
当時は「落選王」という不名誉な呼び名もあったとか。
ミレーと仲がよく、ルソーの作品にミレーがサインをして、
ミレーの作品として世に出すこともあったそうです。
(元々はミレーの方が売れていなかったので、
 逆にルソーがサインをしてあげたとか)
この作品が描かれた1864年頃には既に画家としての名声も確立しており、
1867年には万国博覧会の審査委員長に任命されています。
この年にバルビゾン村で亡くなっていることを考えると、
夕暮れというテーマが新たな意味をもって迫ってくるようです。


本展ではほかにも夕焼けをテーマにした作品が並んでいたんですが、
閉館時間の17時ぎりぎりに美術館を出たら、
外は見事な夕焼け空!
茜色に染まり行く府中の森はとても幻想的でした。
展示内容は正直ちょっと物足りなかったんですが、
環境がすばらしかったので帳消しかな。
紅葉もきれいだったし。満足。


ちなみに展示内容は、バルビゾン派というよりは
バルビゾン派の影響を受けた日本人画家の作品が多かったように思います。
バルビゾン派目当てで行くとちょっとがっかりするかも……。
テオドール・ルソーは本作を含めて3点が展示されてました。
コローが1点しかなかったのと、
ドービニーがエッチングだけなのは残念だったかな。
会期は11月23日まで。
行きは府中の森で紅葉を楽しんで、
15時半くらいに美術館に入って
帰りは夕焼けを楽しむっていうのが鉄板コースかと思われます。
ホームページはこちらをご覧ください。



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