クリムト「ベートーヴェン・フリーズ」
年末といえば、「交響曲第九番」。
ということで、渋谷のBunkamuraまで
レニングラードの「第九」を聞きにいってきました。
音の洪水と呼ぶにふさわしい怒濤の迫力で、
あっという間の90分でした。
さて、「第九」といえば……
このあまりにも有名な交響曲を、絵画で表現した画家がいるんです。
Beethovenfries - Freude / Der kuβ(1902)
Gustav Klimt
※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。
「ベートーヴェン・フリーズ(第3場面 歓喜・接吻)」。
オーストリアの象徴主義・ウィーン分離派の画家、
グスタフ・クリムトが手掛けた大作です。
ベートーヴェンを称えるために開かれた
「第14回分離派展」に出品された壁画で、
3場面で構成される作品のうちの1つ。
これぞクリムトと快哉を叫びたくなるような豪華絢爛さですが、
公開当時は非難の声も多かったのだとか。
まぁ、あられもない描写に目がいってしまうのも確かですが。。。
そしてこの作品のスキャンダルがきっかけとなって、
分離派はバラバラになってしまったのだとか。
ちなみにこの接吻の描写は、
「第九」の合唱で用いられるシラーの詩「歓喜に寄す」より、
「抱き合おう、幾百万の人々よ!この口づけを全世界に!」
という一節に基づくものだそうです。
音楽の壮大さもさることながら、
詩もまた、熱情的で歓喜に満ち満ちた讃歌。
華やかなクリムトの世界観は「第九」にぴったりだと思います。
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