山本芳翠「唐家屯月下之歩哨」
2010年最初の美術館詣で。
どこに行こうか迷って国立近代美術館に決めたものの、
結局途中で予定を変更。
皇居内にある三の丸尚蔵館の「近代の洋画家、創作の眼差し」を見てきました。
こちらは山本芳翠の「唐家屯月下之歩哨」。
山本は日清戦争に従軍画家として赴いており、
そこで見た光景を描いたものだそうです。
バルビゾン派風のいぶし銀の樹木の合間から
山頂の右上に輝くのは、落日ではなく満月。
月明かりが中央の小川にゆらめき、
右手には歩哨が、直立不動の姿勢で立っています。
目をこらせば、小川の向こうには馬にまたがる軍人が2人。
戦地を描いたにもかかわらず、幻想的で静謐な雰囲気の漂う一枚です。
三の丸尚蔵館は会社から近くて、しかも無料なんで
ちょいちょい足を運んでいるんですが、
宣伝活動を一切していないようなので
こういう展示をしていても気づかないことが多いんですよね。
今回も、展示が明日までということに直前で気づいて予定変更した次第。
明日予定のない方は、ぜひ足を運んでみてください。
点数は少ないものの、宮内庁秘蔵の名画がならんでいます。
開館は15時45分までなので、
早めに出かけて皇居散策も兼ねて、
そのあと国立近代美術館をはしごするのがオススメです。
ぽちっとお願いします!
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