船田玉樹「花の夕」
順番が前後してしまいましたが、
日曜は皇居の三の丸尚蔵館のあと、国立近代美術館へ。
「日本画の前衛」を見てきました。
1938~49年の歴程美術協会の作品ということで
まったく不案内というか実はそれほど期待せずに行ったんですが……
これは素晴らしい!!
因習から解放された、革新的で自由な日本画の世界を堪能できます。
来月くらいにもう1回行ってこよう♪
Flowers(Image of Evening)(1938)
Funada Gyokuju
ということで、今回ご紹介するのは
船田玉樹の「花の夕」。
ポトホトと雫を落としたような、
鮮烈な紅の花弁に思わず息をのみます。
これはぜひ、実物を見てほしい。
紅にまじって控えめに息づく白い花弁や、
枝を巻き込むような満月(夕日?)や、
地の底から、闇の中から手を伸ばすような枝々の表情。
そして何よりこの妖艶な色合いは、
実物を見ないと分からないと思います。
作者の船田玉樹は、
速水御舟や小林古径に師事した、広島出身の画家。
彼の作品はこのほか、
海面で仄光る夜光虫のような「暁のレモン園」や
幾体もの孔雀が絡み合い、緑の羽根を広げたような「大王松」など
浮かび上がる色彩と植物に宿る生命感がなんとも印象的でした。
日本画というのはこんなに自由で鮮やかなものだったのかと、
目をみはるような。
東京国立近代美術館の「日本画の前衛」は、2月13日まで。
僕が行ったときは、驚くほどすいてました。
なんだかもったいない気もするけれど、
次に行く時もすいていてほしいなぁなんて思ったり。。。
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