東山魁夷「冬華」
昨日行った病院の待合室に、
ドイツのシュヴァルツヴァルト(樹氷)の
ポスターが貼ってありまして。
樹木の枝々を霧氷が覆ってできた、まさに自然の芸術。
で、そのポスターを見て思い出したのが東山魁夷のこの作品。
Winter Flower(1964)
Kaii Higashiyama
国立近代美術館所蔵、東山魁夷「冬華」。
霧氷をまとった、まるで珊瑚のような樹木。
毛細血管のように張り巡らされた白い枝々は、
天上で燦然と輝く太陽に向かって急速に膨らんでいるようでもあります。
かと思えば、珊瑚の死骸に似た
脆さ儚さもはらんでいて……。
あぁそうか、まとった氷の輝きは、
太陽の光によってやがて滅びてしまうんですね。
生まれては消えていく、ただただ荘厳な自然の哀歌です。
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