ジョン・ラスキン「アルプスの断片」
前回に引き続き、ジョン・ラスキン。
「近代画家論」によって美術評論家として一時代を築いたラスキンですが、
実は彼自身、水彩画を学んでいた時期があり
作品を見るとその才能に感嘆するばかりです。
Fragment of the Alps(1854-56)
John Ruskin
ジョン・ラスキン「アルプスの断片」。
ラスキンは地質学にも造詣が深かったようで、
岩の表現に関しては前回のミレイより優れているような。
いつの時代にも専門家顔負けなくらい多才な人はいるものですが、
こんな人を前に肖像画を描かされた
ミレイのプレッシャーも推して知るべしですね。
ラスキン曰く、
「一つの石もよく観察してみると、
そこには山岳のすべてが縮小して
含まれていることがわかる」とのこと。
ラスキンが描いたのは「アルプスの断片」ではなく、
「アルプスのすべて」だったんでしょうか。
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