フェルメール「地理学者」
行ってきました、Bunkamura!
「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」。
今年から来年にかけてのフェルメール・ラッシュの第一弾ということで、
否が応でも期待が高まる高まる♪
The Geographer(1669)
Johannes Vermeer
ということで、今回は同展のメインである
ヨハネス・フェルメール「地理学者」をご紹介します。
棚の上には地球儀、壁の右側には地図、
男性の右手にはコンパス、そして右下の台の上には定規と、
地理に関するアイテムが散りばめられています。
17世紀当時のオランダは、大航海時代の真っただ中。
地理学者は比較的、地位の高い職業だったみたいですね。
この作品のモデルと言われているのが、
顕微鏡の生みの親として知られるファン・レーウェンフック。
フェルメールにカメラ・オブスクーラを教えたという説もあり、
「地理学者」の前年に描かれた「天文学者」のモデルも
この人ではないかと言われています。
ちなみにフェルメールが描いた男性単身像は、
「地理学者」と「天文学者」のみ。
構図もモデルも比較的似ているし、関係性が気になるところです。
そういえば、どちらの作品でも青い上着を着てますが、
これは「ヤポンス・ロック(日本の着衣)」と呼ばれていて、
当時日本の着物やその模造品が流行っていたのだとか。
The Astronomer(1668)
Johannes Vermeer
Bunkamuraのフェルメール展では、
ドイツのシュテーデル美術館が所蔵する作品が
計95点も展示されています。
そのうち90点が初来日で、
「地理学者」も東京に来るのは初めて(大阪には前に来てるみたい)。
レンブラントやルーベンス、ヤン・ブリューゲル親子など、
17世紀に活躍した画家たちの作品がずらりと並びますが、
やっぱり「地理学者」の存在感は圧巻でした。
たった52×45.5cmのサイズながら、
その精緻さでは群を抜いているし、
光の表現もずば抜けてます。
希有な画家だったんだなぁと再認識させられました。
ホームページはこちらをご覧ください。
ちなみにBunkamuraでは、同展を記念して
映画「真珠の耳飾りの少女」を上映しているそうです。
期間は3月25日まで、11時半から。
フェルメールの代表作をテーマにした映画で、
モデルの少女役はスカーレット・ヨハンソン。
そしてフェルメール役は、「英国王のスピーチ」で
アカデミー賞主演男優賞を受賞した、コリン・ファース。
Bunkamuraでは「英国王のスピーチ」も上映してるんで、
合わせて見てみるのもいいかもしれません。
さらにもうひとつ、Bunkamuraに行ったら
ぜひ見ておいて!というのがあるんですが、
それはまた次回のお楽しみに。でわでわ。
■「フェルメール<地理学者>とオランダ・フランドル絵画展」の関連記事
バーレント・ファブリティウス「自画像」
ピーテル・ヤンセンス・エーリンハ「画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内」
ブラウエル「苦い飲み物」
ぽちっとお願いします。
アート系ブログの情報が並んでますよ♪
Twitterでは音楽や小説のことなんかも呟いております。
![]() | フェルメール (ニューベーシック) (タッシェン・ニュー・ベーシック・アート・シリーズ) (2000/07/01) ノルベルト・シュナイダー 商品詳細を見る |
- 関連記事