足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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モロー「オルフェウス」

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昨日に続き、オルフェウス神話より。
バッカスの巫女に八つ裂きにされたオルフェウス。
彼の頭と竪琴は川に投げ込まれてしまいます。
あわれ、川を流されて行くオルフェウス。
それを見つけ、手を差し伸べたのがトラキアの娘でした。


オルフェウス
Orpheus
Gustave Moreau




フランス象徴主義の画家、
ギュスターヴ・モローの「オルフェウス」は、
トラキアの娘がオルフェウスの頭部と竪琴を拾い上げた瞬間を描いた作品。
オルセー美術館展で見たという人も多いのでは。


詩人の首を静かに見つめるトラキアの若い娘の表情は、
憂いを帯び、そして深い情愛を感じさせます。
一方オルフェウスの首に苦悶の表情は見えず、
むしろ恍惚としているかのようでもあります。
荒れ果てた荒野のなかに突如あらわれた、幻想的な光景。
トラキアの娘の衣装も、思わず溜め息が出るほど美しいですね。


ここでひとつ疑問が。
オルフェウス神話に、こんな場面ありましたっけ?


そう、これはモローの創作なんです。
この作品を描くにあたって、
彼は神話に新たなエピソードを加え、
独自の甘美な世界を創り出したのです。


とはいえ、若い女性が生首を愛おしげに見つめるっていうのも・・・。
しかもオルフェウスの頭部は、歌を口ずさみながら川を流れていたというから恐ろしい。
普通だったら逃げ出すところです。
それがどうして、恋人同士のような親密な雰囲気になってしまったのか。
どうしてトラキアの娘は、オルフェウスの首に魅せられてしまったのか。


いや、オルフェウスの首に魅せられたのは、トラキアの娘ではなく・・・。
モローはこの後、「切られた首」というテーマに没頭していきます。
そこで描かれたものとは?
次回、「切られた首」を描いたモローの代表作を紹介します。



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