ワッツ「ミノタウロス」
人間は誰しも心のなかに闇をかかえていて、
普段は眠っている怪物が、ひょんなことで目を覚ますんですね。
たとえば疑心暗鬼。
情報に踊らされて我を失ったとき、
目覚めた怪物によって傷つけられるのは自分自身です。
衝動に駆られた行動ほど、後悔を伴うものです。
Minotaur(1885)
George Frederic Watts
フレデリック・ワッツ「ミノタウロス」。
おぞましい怪物を描いた作品なのに、
どこか哀れみを誘う、悲しい後ろ姿。
迷宮に閉じ込められた我が身を呪い、
海の向こうに思いを馳せて……。
ふと気がつけば、
僕らもこのミノタウロスのように
自分の立つべき場所を見失って
悲嘆にくれるようなことになるかもしれません。
せめて来し方を振り返ったとき、
胸をはってもう一度前を見ることができるような、
そんな生き方をしたいものです。
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