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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

鳥居清長「当世遊里美人合 叉江涼」

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昨日は山種美術館の「ボストン美術館浮世絵名品展」に行ってきました。
来週で終了ということもあってか、まさかの入場規制+大混雑。
美術館で、入場前から並ぶのってかなり久々でした。
日曜美術館効果、おそるべし。


当世遊里美人合_叉江涼
 Enjoying the Cool Air at Nakazu
 Torii Kiyonaga




こちらは鳥居清長「当世遊里美人合 叉江涼」。
夕涼みをする、夏の一幕でしょうか。
舞台は隅田川下流の埋め立て地、叉江(中洲)というところ。
洪水の原因になるとかで、
この作品の発表後に取り払われてしまったそうです。


左から3人目の団扇を手にした女性、
この人の着物を見て、つくづく「浮世絵ってすごいな」と思いました。
夏着物の織目の粗い感じ、ちょっと透けた感じが表現されていて
ほかの作品でも、着物をよく見てるといろんな発見があるんですよね。


もともと僕は浮世絵にはほとんど興味も知識もなかったんですが、
こうやってまとめて良質の作品を見ると
そこで気づかされることがたくさんあります。
夏着物の雰囲気もそうだし、
グラデがかった表現も版画でどうやって作るのか興味深かったし、
色が乗ってない部分でも、よく見ると凹凸で模様が表現されていたり。
見た目の素晴らしさ・美しさはもちろんなんですが、
技術的な部分にも惹かれてしまうのは版画ならではなんでしょうね。
絵師だけでなく彫師や刷師の技術が積み重なってできた総合芸術なわけで、
一見シンプルなようで見所がたくさんあって。
そういった意味では、絵画だって額縁職人や展示側のセンスに
大きく左右されるものなんで(見る人のセンスも)、
……あぁ、うまくまとまりませんが、芸術って深いです。


ボストン美術館の所蔵作品は、
下記ホームページですべて公開されているみたいです。
http://www.mfa.org/
鳥居清長だったら、右上の検索窓に「kiyonaga」って入れて
エンター押すとまずは5点だけ表示されて、
左下の「VIEW ALL」をクリックするとずらっと表示されます。
清長だけで600点以上!!すごいすごい。
パソコンの処理速度がもっと高ければ……




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