岡本太郎「眼の立像」
眼。
とっても美しいですね。
とても美しい眼をしてます。
Statue of Eye(1981)
Okamoto Taro
岡本太郎「眼の立像」。
国立近代美術館の「生誕100年 岡本太郎展」より。
同展のハイライトが、眼にまつわる作品で壁を埋め尽くした
「岡本太郎との対決」というコーナー。
「坐ることを拒否する椅子」に座って眺める作品群は、
どれもユーモラスでエネルギッシュでした。
あっちこっちに眼があるけど監視されているという感じではなく、
作品の眼を借りて、自分の内面を見つめているような錯覚にとらわれたり。
時間の許す限りずっとこの部屋にいたい、
でも椅子は坐ることを拒否しているし……
ちょっといじわるな空間ですね(笑)
さて、今回ご紹介する「眼の立像」は、
岡本太郎作品の特徴ともいえる鮮烈な赤が印象的な作品。
赤を主とした原色の多用については、
当時の画壇から誹謗中傷の的だったそうです。
一方の画家本人は、赤についてこんなことを言っています。
私は幼い頃から、「赤」が好きだった。
赤といっても派手な明るい、暢気な赤ではなくて、
血を思わせる激しい赤だ。
後年、私は原色、とりわけ赤をよく使い、
その点で抵抗もあったが、
幼心にすでに惹かれていたのだ。
その時分、赤は女の子の色だとされていた。
だから私はひそかに疑いを感じてもいた。
女の子の色が好きだなんて……。
だが、赤こそ男の色ではないか。
激しさを象徴する。
自分の全身を赤にそめたいような衝動。
この血の色こそ生命の情感であり、
私の色だと感じ続けていた。
ちなみに冒頭の文章の元ネタは
Manic Street Preachersの「Ocean Spray」。
動画はこちらから。
※岡本太郎とは全然関係ございません。
ぽちっとお願いします♪
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