カイユボット「パリの通り、雨」
雨ですねぇ。
Paris Street; Rainy Day(1877)
Gustave Caillebotte
ギュスターヴ・カイユボット「パリの通り、雨」。
印象派の画家たちのなかではちょっと地味というか、
知名度ではマネやモネ、ルノワールやドガには比ぶべくもないけれど……
やっぱりこの人の絵はすごいですね。
印象派として括られてしまったことで、
かえって作品の素晴らしさが霞んでしまっているようにも思います。
だって、ものすごく写実的なんだもの。
そもそも、印象派ってなんだろう。
新古典主義って? ロマン主義って?
正直、様式や流派のことっていまだによく分からないし
個人的には詳しく知らなくてもいいかなぁと思っています。
そんな知識がなくたって、
絵画を見て素晴らしいと思う気持ちに変わりはないし。
ところで、以前府中市美術館の企画展で
「パリの通り、雨」とよく似た構図・雰囲気の作品と出会いました。
ジョージ・クラウセンの
「春の朝:ハーヴァーストック・ヒル」という作品です。
中央の街灯、額を越えてこちらに歩み寄ってきそうな、前景の人物。
黒い衣服、どことなく寂しげな街角。
今日はもともとこの作品を紹介するつもりだったんですが、
てっきり雨の絵だと思っていたら傘をさしてないし、おかしいなぁと。
カイユボットの作品と、頭のなかでごっちゃになっていたみたいです。
Spring Morning, Haverstock Hill(1880-81)
George Clausen
時は春、
日は朝(あした)、
朝(あした)は七時、
片岡に露みちて、
揚雲雀なのりいで、
蝸牛枝に這ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事も無し。
(ロバート・ブラウニング「春の朝」 訳:上田敏)
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